104:ミニ特集・非発作時の症状。(平成11年12月2日)
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◆ミニ特集・非発作時の症状◆
はじめに:喘息の発作が如何に苦しい状態であるかはある程度はわかってもらえる。しかし、非発作時でも日常生活を妨げる症状が存在していることはほとんど知られていない。それが喘息という病気をますます歪め、喘息にまつわる数々の誤解の元になっている。このミニ特集では、(1)非発作時の症状について、(2)それを世間の人々にどうやったらわかってもらえるか(対策)について、読者の皆さんから意見を寄せていただきました。
番号 |
年齢・性 |
(1)非発作時の症状 |
(2)一般の方への伝える対策 |
14 |
42女 |
・発作がおさまった直後は、症状がないようにみえても、少しの刺激で、発作を誘発してしまうことがしばしばあります。 “発作間欠期”というのがどのような状態をいうのかよく解りませんが、発作が頻発している状態から少しよくなった時(でもPFの値が不安定な時期)に上記のような症状があります。(991020) |
“周りの人々に喘息であることを隠さないこと”が大切かもしれません。どんな人にも、元気な時や体調の悪い時期があるはずです。“喘息”だって、人に隠すような特殊な病気ではないはずです。“昨日の夜、発作で苦しかったから、今日はあまり元気でないよ!だから今日はおとなしくしていよっとっ!!”なんて明るく話せたらと思っています。(現在の職場にきて2年あまり、少しづつですが、喘息のことを職場の人に話すことができるようになってきました。体調の悪い時、同僚が仕事をカバーしてくれることもあります) |
13 |
43男 |
・症状としては痰が絡んでいなければ咳はあまりでません。息遣いは荒く、身体を動かすと肩で息をします。胸の中がもやもやしていて何かがつっかえているように感じられます。話をするのもつらいです。また、夜なかなか寝つけません。 ・身体が重く動きが鈍いです。歩くのを趣味としていて状態のいい時ならかなりの距離を歩けるのに、発作があると軽いときでも足取りが重くわずかな距離でも長く感じます。そして疲れやすいです。 ・酸素が不足しているせいか手足がよくつったり、指先が冷たくなります。また、胃腸なども弱っているようで便が下痢ぎみになります。 ・頭の機能も鈍くなります。ほとんどボーッとしていて、難しいことを考えたり理解することが出来なくなります。判断力、決断力、創造力、注意力、集中力なども劣ります。 ・いい映画を見てもいい音楽を聴いても感動しなくなります。目や耳はただ見るだけ聞くだけになります。心まで届かないようです。 ・あと、どうしても気持ちはマイナーになり、また余裕の無さから、周囲に対して気を使えなくなります。(991020) |
・私は喘息のことを周囲の人に理解して欲しいと思ったことはありません。喘息であることを公言はしませんが隠しもしませんでした。全く周りが気にならないといえば嘘ですが、そのことに神経を使うことはありませんでした。 ・生後まもなく喘息になり今に至るので喘息であることが日常でした。だから、周りを気にしていたら社会で生きて来れなかったと思います。 ・幸いにして喘息であることで誰かに面と向かって避難されたり差別されたりしたことはありませんでした。もっとも、発作が起きているときは周囲を気にしている余裕なんてありませんでしたから、陰で何か言われたとしても分からなかったです。 ・発作が軽ければ人並みに仕事をこなしてました。発作がひどいときは周囲の人が気を使ってくれました。喘息そのものは分からないなりに顔色などで体調が悪いことは分かるようです。 ・私は気を使ってもらうと申し訳ないという思いが先に立ってしまいます。むしろ、ほっといてもらう方が気が楽だったりします。どうしてもダメなときはギブアップして助けてもらいます。与えられた仕事はやり遂げたいから、こういう時は仕方がないとは思うものの無念な気持ちになります。 ・職場には私のような喘息持ち以外にもいろいろな持病を抱えている人がいました。 ・花粉症だったり、アトピーだったり、風邪を引きやすい体質だったり、腰痛だったり、冷え性だったり、網膜剥離で入院したり、言語障害があったり、自律神経障害になったり、いろいろです。腎臓や肝臓などを患っていたら外見では分からないかも。 ・また、街には身障者の人達もたくさんいます。大変だなあとは思うものの、それぞれの痛みや苦しみはなった人でないと解らないですね。さりげなく助けてあげたいと思うのですが実行するのは難しいです。 |
12 |
36女 |
・間欠期に困るのは、痰と声が出なくなること。職場で「電話番」をしているので、私にとってはかなりのダメージです。受話器をとる前に、まずエヘンエヘンと言わねばならず、電話が長いと、途中でもエヘンエヘンが入りますので、参ります。 ・悪いときは、これに咳が加わり、電話口で笑ったりすると…そのまま咳発作、ということも有りです。 ・あと、階段や坂道で咳が出ます。ケホケホ言いながら坂道を登っていくのは、我ながら変です。人から振り向かれます。 ・私は過呼吸発作経験者です。喘息なり始めのころ、ユニフィルを初めてのんだ翌日に、夫と娘を送り出した後、不安がどんどん大きくなって、こわくなって、やっちゃいました。病院にタクシーで行って、喘息発作と間違われて(私も過呼吸発作だとはわからなかったけど)あやうく、喘息用の点滴を打たれるところでした。その直前に手が硬直して震えだしたので、過呼吸発作だと判明。なんだか恥ずかしくなって…、説明を受けながらビニール袋の治療で完治(笑)。その後は不安が出てくるときには両手で口をふさいで対処してます。(991020) |
・知り合いに喘息の人がとても多いので(特別な環境にいるわけではないのに、なぜでしょう)、つらさはかなりわかってもらえてます。昨晩の咳発作中も、となりに坐っていたカワイイ女の子が、背中をさすってくれて(ウレシイ!)、窓際まで誘導してくれて(感涙)…。でも、メプチンをやってると「それやると死んじゃいますよ〜」(苦笑)。 ・咳が主だと他人にはわかりやすいようで、楽です。でも胸苦しいときや息がつらいときはわかってもらいにくいですね。そういうときも、身体を動かすと咳が出るので、(わざとちょっと動いたりして)それで周囲も理解してくれます。家庭では全員喘息持ち、職場(3人)は一人が花粉症で一人がネコ喘息。恵まれた(?)環境だといっていいのでしょうか。 |
11 |
47男 |
少し強く体を動かすと、発作が出るので、生活全般に支障を来していました。特に冬の通勤が大変でした。飲み会も、大変でした。頻繁に咳と痰が出るので、会議などで困りました。(991020) | 人に知られたら、左遷されると思い、知られないようにしていましたので、分かってもらうことは考えていませんでした。 |
10 |
32女 |
基本的に本格的な発作の時はかなり咳が出るタイプ。痰はあまり感じない人でした。発作間欠期はのどに輪っかをはめられているような圧迫感を感じている事があります。時々突然気持ちが悪くなるというか窒息しそうなという感じが起きる事があります。胸や背中がつっぱる感じ、時には痛くなる事も。安定している時は薬をのみ続けていると、逆にだるさやおっくうさ、気持ち悪さなどの症状が強い。(991020) | 表面に出ない症状はとても理解してもらう事が難しいです。私自身でさえ、喘息に関連した症状なのか、気にしすぎなのか、全く関係ないのか判断がつかない事が多いから…わかろうとしてくれている人でも、続けば「甘え」「さぼり」という言葉がよぎるそうですから…現実は厳しいすね! |
9 |
37女 |
私は、発症してから一年半ですが、痰が出るタイプで、せきはありません。そのため、息苦しさと胸の圧迫感があります。主治医からは、喘息の発作ではない、自立神経失調症じゃないかと先日言われました。本当の喘息発作は経験がないので、よくわからないのですが、でも、仕事をしていたときは、電話応対で、話す事が続くとのどが疲れて、段々声をだすのも辛くなり息が切れてきていました。それと、いつ苦しくなるか解らないという不安が一番大きいです。(991020) | 喘息についてわかっている人は少ないので、理解してもらうのは難しいです。私自身まだまだ勉強不足なのでよろしくお願いします。 |
8 |
36男 |
私は今年春の発症で特にこちらのセンターに登録してから喘息の激しい発作はまだ起きていないのですが、鼻炎の発作(発症16歳頃)は最近頻繁に起きるようになりました。アレルゲンとしては煙草の煙(副流煙)・ちりホコリ・薬品臭・その他などで、それが昂じて軽い喘鳴がおきたりもしますが、最近は発作までには至りません。(991020) | 鼻炎の発作の激しい時にはくしゃみは10回も20回も続くしティッシュの山はすぐできるので見た目にも良い顔はされません。高校時代に(20年ほど前)にもかなりひどい状態が続いていましたが、この夏はそれに匹敵するほどのひどさでした。対処としてはべコタイド・アルデシンで鎮まりますが、会議中などは如何し様もありません。ただ会社としては喘息の発作と比べると見た目楽に見える様で、喘息の延長線上と見ながらも特にこれといった対応の変化はありません。 |
7 |
38男 |
息苦しさや精神的に辛いことはあるが、一番困るのは手足のだるさです。前に低酸素状態での運動を指摘されましたが、運動をしていない日でも常にだるさはあります。(本人談)(991020) | ・私がはっきり夫の苦しさに気付くことができたのは、自身がPFメーターを吹いてみたときでした。150というPF値は健康な状態で上手く吹くことは難しいことでした。放っておいたことに罪悪感を持ちました。私には想像することしかできませんが、私がイメージする喘息発作への恐怖感は「残り少ない酸素で、氷の張った湖の下を潜り、出口を探しているダイバー」です。(妻の談) ・PFメーター以外に苦しさを数値化できるものはあるのでしょうか? それと生活習慣病などを予防するためのポスターとかに「こういう症状が続いたら、病気を疑ってください」という呼びかけがありますが、喘息に関してそういうものを見たことはないように思います。喘息にもそういうものがあれば、患者を早期に発見できますし、そこに発作間欠期の症状を入れておけば、喘息を一般の方も理解しやすいかも…と思いました。変な考えかも知れませんが、少しでも早く世間の理解が深まればいいと思います。それとなるべく一般の人もわかる言葉で表現してもらえたら助かります。特に子供は上手く苦しさを言葉で表現できないので、テレビのような安易な表現に走ってしまうのかもしれません。(妻の談) |
6 |
41男 |
日常生活で困るようなことはお陰様でもうありません。今は発作がないので年中間欠期のようなものなんです。(991020) | あらゆる機会にピークフローメーターを吹いてみせる、吹かせてみるというのはどうでしょうか。「今は苦しい。吹いてみるね。…ほら、200しかない」「今は苦しくない。吹いてみるね。…250だ」「あなたは私と同じ体格で同年齢。吹いてみて。…ほら、500もある。それが普通なのよ」というようなことをすれば、発作がない状態でも病気なんだとわかってもらえるような気がします。ただ、いつでもどこでもピークフローメーターを吹く勇気がないとこんなことはできません。やったとしても、「この苦しさをわかって!」という気持ちを前面に出すと性格悪いと思われるかもしれません。そのへんがこのアイデアのネックです。それと、そんなことしても医師に「ピークフロー? 何それ?」なんて言われたらおしまいです。まず医師が喘息についての正しい理解をしなくてはならないと思います。 |
5 |
53女 |
・血圧の薬を指摘され変えてもらってからは、咳が全然でなくなりました。以前はそれに、胸の圧迫感、背中のだるさが付いていました。 ・テオドールが服用できる様になってからは、痰に変わり、絡んだり、息苦しくだったりの症状に変わりました。歩くと息が切れたり、どうしようもなく身体がだるくつらいです。(991020) |
なにがつらいって近くの主治医が全然わかってくれない為、遠くまで通わなければなりません。苦しい時は、近くの主治医へ走りこみます。「本当にくるしいの?}不思議そうな顔で私の顔をみます。それに比べて喘息の主治医は100%認めてくれます。症状のことを話すと、真剣に聞いてくれ、指示してくれ必ず答えてくれます。でも指示通りしなくて、体調悪いです、と診断に行くととても、怖い顔で怒られます。 |
4 |
35女 |
・息苦しいとは感じない。それなのに動作が緩慢で話し(特に電話)をしたくないこと。 ・いつまた悪くなるかも知れないという漠然とした不安(悪くなったときに断ることもあるだろうから…とつい無理をしがち)。(991020) |
この状態で無理をすればするほど世間には「なんだ〜〜あの人出来るんじゃない」と評価されどんどん仕事が増えていく。入院でもすれば「無理をするから」と言う言葉がかえる。 |
3 |
47女 |
・今年1月発症ですから経験が少ないです。まず、胸の圧迫感とだるさです。勤労後の疲労なのか喘息前の前駆症状なのかPFを付けていないときは分からなかった。この気管支の狭窄感はメプチンを持っている今でもなんとなく恐怖なのがピーチクさんと年期が違うところでしょうか。いや、性格的な怖がりなのでしょう。センターのメンバーで恐怖から過換気症候群になったのは私だけでしたよね。 ・あとは、軽い症状ですが、集中力を鈍らせる気管支の掻痒感です。とにかく痒い。表皮なら掻きむしりたい。結局イライラして集中力が無くなります。(最近はメプチン吸入で緩解出来ることが分かり対応できます)(991020) |
非常に難しい。職場では元医療従事者がいるのでとても理解されて仕事しています。 家族は、症状の理解をしていないので、世間の人に…は病歴の浅いものには無理です。家族は「今日は家のことは出来ない」と言えば通りますがどんな感じなのかは誰も聞きません。 |
2 |
33女 |
・息苦しく、身体が動かない事。(だらだらとサボっているように見える) ・胸が押さえつけられたような感じで、息が吸えない事。 ・話ができない事。(不機嫌に見られてしまう) ・発作も辛いのですが、最近ずっとこの状態が続いていて、それが治らないような気がして先行き不安です。(991020) |
・世間の人…いくら話してもわかってもらえないと思っています。下手に話すと「心療内科」行きです(笑)。 ・無駄な心労を避けるために、体調の悪い時は「世間の人」(←理解できないであろう人々)の多いところには出て行かないことに努めています。幸い、夫と主治医は話さなくてもわかってくれるので気が楽です。 ・園の用事をキャンセルしなくてはならない時など、夫に事情を話してもらうとストレスが少ないように思います。…6月に入院した時、あるスタッフに「そんなに具合が悪そうに見えなかったのに…」と言われました。実際、そんなものなのでしょうね。 |
1 |
36男 |
発作とはいえないが、調子の悪いときのことでしょうか。とにかく動くのがつらいです。階段を上ったり重い荷物を運んだりするのは特に嫌ですね。高い山に登って酸素が足りない感じとでもいいましょうか。(そんなに高い山に登ったことはないのでこれも想像ですが…)学校に通ってた頃は体育がつらかったです。特に長時間走る競技はつらかったです。1分走れば発作でした。私の発作に咳はないので、喘息じゃない人には体力がないとか根性がないようにしか見えなかったと思います。これもくやしかったです。いちばんつらかったは症状そのものよりも、発作への不安でした。今はサルタノールがあるのでそのような不安は感じませんが…。不安を感じていると顔や態度にでるらしく「そういう心配性が喘息の原因だ」などといわれました。ふんだりけったりでしたね。(991020) |