(8)「読者からの意見・感想」のページ(パート2)

◆このホームページを読んだ読者からの意見や感想などを私からのコメント付きで紹介しています。


◆33歳女性の方より(平成11年9月9日)。

先生のHP大変興味深く拝見いたしました。

質問と応答のコーナーを読んでいると、あまりにも悲惨な体験談が多く、驚きました。

私も3年前喘息を発症しましたが、非常に幸運に恵まれたと思わざるをえません。参考までに、当時の私の経緯を思い出すままに書いてみたいと思います。

私は当時30歳で、かなり老朽化したアパートで猫(当時で8年余り飼っていました。今も一緒に暮らしています)と暮らしていました。子供の頃は全くアレルギーの兆候はありませんでした。

3年前の夏、風邪をひいてから咳が慢性的に続き、あまりひどいと市販の咳止めカプセルで抑えていました。

10月上旬くらいより、夜中に咳き込んで目が醒めるというようなことが続くようになりましたが、咳の原因はアパートが雨漏りして畳がカビたせいだと思っており、末に市内の実家に引っ越すことになっていたので、実家に引越しすれば咳も止まると考えていたので、特に病院に受診はしていませんでした。

ところが引越し後も咳が止まらず、特に夜間の咳がうるさいと家人に文句を言われ、即効性のありそうな市販薬を買って飲んでいましたが、一時的にしか効きません。そのうち夜中の3時に必ず目が醒め、体を横にできないほど呼吸が苦しくなり、6時頃に治まり1時間眠って出社するというパターンが2週間ほど続きました。朝、コーヒーを飲むと非常に楽になった記憶があります。会社までは徒歩30分なのですが、歩くと動悸がして、心臓でも悪いのかなと漠然と思っていました。

11月下旬になると、常にのど飴(山之内製薬のハーブキャンディ)を舐めていないと苦しく、日中の咳も止まりにくくなり、ヒューヒューと隣席の同僚にもはっきり聞こえるほどの喘鳴があるようになりました。咳があまりにも苦しいので、強い咳止めを飲んだら、咳や喘鳴は止まったのですが、息が詰まったようで余計に苦しくなりました。

その夜は何時にもまして呼吸が苦しく、眠いので体を横たえたくともできず、手足が冷たく感じました。死の恐怖を初めて感じました。朝になっても治まらず、頼みのコーヒーも全く効かず、ついに病院に行く決意をしたのですが、這って歩くような状態になっていました。とりあえず、近所の病院(耳鼻咽喉科だったのですが)に連れていってもらうと、一目で「喘息じゃないかと思いますね。それにしても随分ひどいな」と言われ、即座に救急車を手配してくれました。ついてきた家人が、家の近くの総合病院にしてほしいと頼んだのですが、その先生は、「喘息は呼吸器科の先生がいる病院でないとだめです」とA病院か市立病院を勧められました。そこで市立病院の救急外来に救急車で搬送されました。その時も、「喘息だから横にしないで」、「酸素入れてやって」と指示して下さったのを覚えています。

市立病院には5日間入院しました。点滴治療と、よくわからないのですが、薬くさい蒸気のようなものを吸わされました(これは咳が誘発されたため中止されました)。入院したその夜からアルデシン(7ミリグラム)吸入剤を渡され、看護婦さんに指導を受けて吸入を開始しました(1回4吸入×2だったと思います)。飲み薬はテオドールとアストモリジンD(咳がひどかったので)、ブロニカだったように記憶しています。搬入された時に予測されたより、経過は良かったようです(主治医の先生も「思ったより軽かった」と言ってました)。

退院後、半年ほど通院しました。最初の外来診察で「ここは混むからどこか紹介状書きますか?」と聞かれたのですが、近所に内科がないという話をしたら、入院時の主治医の先生が、外来担当でない日でもずっと診察してくれました。薬はアルデシンの吸入とテオドールが主体で(1度、テオドールがユニフィルに変わったことがあったのですが、具合が悪くなったので、テオドールに戻りました)、状況に合わせてアストモリジンD、ブロニカまたはオノンが処方され、2ヶ月目くらいに発作時に使用するメプチン吸入剤が処方されました(これは咳がひどい時に数回使った程度です)。退院後は発作というほどのものはなかったのですが、息苦しさと咳が3〜4ヶ月続いたように思います。主治医の先生はそれから他の病院に異動になってしまったのですが、呼吸器科の先生を受診するよう指示していってくれました。

自衛官の女性の方(「質問と応答」の【137】)が「発作が一回きりで治ったということがあるのか?」と寄せられていましたが、私の場合は、全て薬をやめて2年ほどになりますが、発作は(自覚している範囲では)それから1度もありません。治ったのかどうかはわかりませんが…。ただ、その後は皮膚にきていて、夏場に日光アレルギーで発疹が出たり、今はじんましんがひどくて(もう2週間くらいになるのに引きません)弱っています(今のところ特に治療はしていません。皮膚科は行かないですむなら行かないほうがよいとも言われましたので)。これらの皮膚疾患が喘息の代償のような気もしています。

こうして経緯を書いていると、あれだけ色んな症状が出ていたのに病院を受診しなかった自分の無謀さに今更ながら呆れますが、何かの参考になればと思い、メールさせていただきます。

※コメント:その後症状が出ていないのですね。これは、ひとえに初期治療がうまく行ったこと、その後悪化する要因から回避できたこと、によるのではないでしょうか? 実は、このような認識や対処が喘息克服には重要なのだと思います。喘息になったからといって、いつも発作に苦しんだり、一生薬に頼らなければならないという認識は間違いだと思います。今後も、このまま症状が出ないことをお祈りします。貴重な体験ありがとうございました。

<追記:平成11年9月10日

お忙しい中、すぐに返信を頂き、大変恐縮しております。ご丁寧なコメント、ありがとうございました。一言付け加えさせていただきます。

先生のHPには、医療機関での対応のひどさに関する投稿があまりにも多いですが、先日のメールにも書きましたが、私の喘息に関する記憶は発作の苦しさや辛さは勿論ありますが、人の温かさに溢れた得がたい思い出でもあるのです。最初に診ていただいた耳鼻科の先生(専門外なのにイヤな顔1つせず、適切な対応をしてくれました)、救急隊員の方(おんぶしてくれそうになりました。恥ずかしくてお断りしてしまいましたが)、主治医の先生(かなり若い先生だったのですが、外来日でないのに病棟から出てきてくれ、必ず「お待たせしてすみません」、「具合が悪くなったらいつでも来てください」と言える先生でした。メプチンの吸入指導と実際に外来で吸入させ、使用後に脈が亢進しないか調べてくれました)、医療現場の方々に本当に温かく親身になって接していただき、治療も適切だったと思いますが、そういう意味で精神的なダメージの回復がとても早かったのだと思います。そして、患者にとってこれはとても大切なことだと思いました。

※HPにあるひどい医療機関も確かにたくさん存在すると思います。巡り合わせが良かった、と言えばそれまでですが、私のこの体験も脚色なしの事実です。


◆18歳女性の方より(平成11年5月24日)。

諏訪部先生。

はじめまして。

喘息についてのホームページをいろいろ見ていたらここに来れました。内容が盛りだくさんでまだ、全部は読んでいません。もっと勉強しなくては、と思います。

申し遅れましたが、私は医学生です。まだ一年生なので何も知らないですけれど…。将来は専門を持つなら喘息をやりたいと思っています。なぜなら、実は私は、喘息だった(今は、どうかな?)からです。

寄稿集を読んでいると、患者さんの気持ちがすごくよく伝わってきます。そして、喘息がひどかった昔のことを思い出します。

発作が起きるたびに、自分は死ぬのではないかと思っていました。

苦しかったし、恐かったです。

精神的にもつらかったです。入院したり、夜中に発作を起こしたりして、親に迷惑をかけてばかりの自分は、この世にいらないのではないかと思いつめていました。

発作のないときも、ちょっと走ると咳がでるので、他の子供のようには走り回って遊べなくて、つらかったです。

周囲の理解を得られず、怠けているから、根性がないから、喘息が治らないのだとか、ちょっとくらい我慢しろとか言われたときは、とても悲しみを通り越して、怒りを感じました。

また、いつも将来に対する不安がありました。こんなことで、学校にいけるのだろうか、就職できるのだろうか。

喘息は大人になると治るというのは本当だろうか。大人になる前に死んでしまうのではないだろうか。小学校に入るころには治るよ。と言われて期待してたのに治らず、中学生になるころには治るよと言われて今度こそと期待していたのに、治らず…。がっくりしました。

でも、私はそのような心の中の不安を表には出さず、いつも明るく振舞っていました。明るすぎて間抜けだね。なんて言われるほど。小学校のときに先生に提出する日記にも、一言も喘息のことは書きませんでした。たとえ、前の晩に発作を起こして、苦しい思いをしていても。普通の人以上に努力しないと認められないのだということも痛感していました。

暗い話ですみません。まだまだたくさんあるのですが。書ききれないほどの思いや体験を生かして、良い医師になれるよう、努力したいと思っています。

私が子供のころは吸入ステロイドなんて聞いたことがありませんでした。でも、今は吸入ステロイドというものがあるのですから、小児科でも取り入れて欲しいな〜、と思います。

私は、いわば、一昔前の治療法で、時間はかかりましたが、随分軽くなりました。(日常的にはインタールの吸入、アレルゲンの回避、減感作療法など)でも、気管支の炎症は、まだ残っていそうです。

この前、珍しく風邪をひいたら、ちょっとゼイゼイしていました。苦しくはなかったし、勝手に治ったのですが、病院にいかなくちゃ。と、思いつつ結局行きませんでした。(GWで、遊びに夢中になっていたのです)

若きの至りでごまかしていては、本当はいけませんね。反省。

脈絡のないことばかり書いていてすみません。先生のHPで、患者さんだけでなく、喘息ではない人も、喘息に対して、正しい理解ができるようになると思います。周囲の人の理解って大切だと思います。

先生のHPのさらなる充実を期待し、患者さんたちが早く良くなることを祈っています。

それでは、さようなら。

コメント:詳しい病状のメールと暖かい励ましありがとうございます。私は内科医ですが、あなたと同じ年代の方を何人か診ております。「寄稿集」の(5)と(6)で紹介している方々が恐らく同じ年代ですね。吸入ステロイドがありながら、その恩恵を受け入れられなかった方々です。
医学生なんですね。ぜひ今のお気持ちを維持して卒業したら、呼吸器を専攻して欲しいと思います。小児喘息専門家も不足しておりますから、小児科でも良い仕事ができそうですね。では。


◆?歳?性の方より(平成11年3月17日)。

診療日記(「007:安心にかける医療費は保健適応外?(平成9年8月25日)」)をたまたま読ませていただきました。

そのなかで、予防や検査にかかる医療費が大きいから国民医療費がパンク寸前で、予防医学より治療医学を重視すべきだというご意見がありました。確かに予防医学にかかる医療費という面では、削減すべき点であると思います。しかし、これからは病院でやる予防ではなく、個人レベルでの予防医学がアメリカのように重視される時代になってくる。本当の予防医学の時代になるはずです。私はその予防医学を家庭内に持ち込む事業に関わっています。

コメント:基本的に私と同じ考えであると考えます。私は、予防医学を否定しているつもりは毛頭なく、重要性は認識しております。たとえば、慢性気管支炎や慢性肺気腫の患者さんを治療しながら、内心は「喫煙率を減らす方がよっぽど重要なのだ」といつも思っています。しかし、目の前で、呼吸困難で苦しんでいる方を見過ごすわけにはいきません。そんなとき、「この方には吸入ステロイドは1日4回までしか適応がありません」という制約があると、一体この国の保険制度は何なんだろうと考えてしまいます。あの日記は、医療費抑制の名の下に、適正な医療を受けられない患者がたくさんいる現実を嘆いて書いたものです。
 また、あなたのお仕事は非常に重要だと思います。
予防医学はある程度身銭を切らなくてはならないものだというのが私の考えです。日本は、水と安全はただ、と言いますが、もう一つ予防と医療もただ、という認識があるのではないでしょうか? 実際にどのようなお仕事をされているのかはわかりませんが、ぜひあなたのような仕事が繁盛して欲しいと思います。頑張って下さい。


◆71歳の喘息の奥様を持つ男性の方より(平成11年3月4日)。

拝啓 梅香る候となりました。ますますご健勝のことと存じます。

此の度、はからずもかわらだ内科にて妻がお世話になり、喘息について患者さんの体験談の本を拝見致し、非常に参考になり感銘を受けました。というのは2年前から妻が(現在71才)アスピリン喘息にかかり、○○市の△△医療センターで治療を続け、その間5回入退院を繰りかえして来ましたが、距離的に自宅から車で1時間程もかかり、何かと緊急の時不便を感じておりましたところ、自宅より車で10分程のところのこの内科を知り、お世話になっている現在です。

今回はご無理なご相談を申し上げましたところ快くさっそくご了承頂きまして誠に有難うございました。厚く厚く御礼申し上げます。つきましては甚だ恐縮ですが、ご厚情に甘えさせて頂き、送料分の切手同封申し上げますので何卒よろしくご高配の程お願い申し上げます。送付先は同封の裏面の住所宛ご送付頂ければ幸甚に存じます。

妻ともどもこの2年間それといった喘息の知識もなく悶々とした日々を過ごして参りましたが、あの本を読ませて頂き、真正面から喘息という病気に挑戦する気力が湧き、何とか克服できたらと、あらたな気持ちで対処する覚悟でおります。此の度は何かとご配慮いただき重ねて厚く御礼申し上げます。

まだまだ寒さ厳しき折、美々もご自愛いただきますように。

先ずは取り急ぎ、お願い傍らお礼まで

コメント:先日、突然ある地域の個人医院の事務の方から電話があり、待合い室に置いてある寄稿集の本を読んだ患者さんが、ぜひ1冊手に入れたいので譲って欲しいとの連絡を頂きました。まだ手元に数冊予備があったので、連絡先を教えてくれた際の手紙の一部です。インターネットは大分普及してきましたが、ご高齢の方にはまだまだなのだと、あらためて吸入ステロイド普及の難しさを思い知らされました。


◆喘息の夫を持つ31歳女性の方より(平成10年12月7日)。

こんにちは。

先日読売新聞の地方版に喘息に関する記事がありました。○○市で18歳の男性が喘息発作により亡くなり、ご両親が△△地裁に病院を相手に訴訟を起こし、地裁が病院側に5,400万円命令とのこと。1992年に起こったことですが、突然発作が起こり、救急病院に治療を依頼したのですが、病院到着しても何も準備されていなく25分も待合室で待たされ、処置も准看護婦が行なったとのこと。病院到着時は、中発作だったが、その後突然意識不明になった。救急病院指定でありながら、喘息のことを理解していない医師がいるのです。地裁では、病院の過失が認められましたが、このようなことは絶対に起きてはいけないことです。

主人も子供のころ色々な病院を転々としましたが、子供ながらに、喘息のことを知らない医者がいっぱいいた、といいます。先生のこうした活動は、きっと喘息患者にとって長い間待ち望んでいた真の医療の場なのではないでしょうか。いき場のない、声の届かないところでもがいていた患者を救い、喘息克服の可能性と勇気をくれる医療です。


コメント:最近「質問と応答」の中で「母が喘息で植物人間状態になりました。医療事故ではないですか?」(【080】?歳、?性の方から)(平成10年11月30日)を紹介しましたが、それと関連する内容だと思いました。このケースは、適切な対処を怠った場合ですので、当然の帰結ですね。しかし、一見中等症に見えても、また適切な対処を行っても、突然の不慮の転機ということがおこり得るのが喘息です。医療従事者側も、患者側も十分注意して行きたいものです。


◆喘息の彼を持つ女性の方より(平成10年9月29日)。

はじめまして。

実は、AICHANの喘息VOICEで「喘息に勝てる日は?」というタイトルで紹介されている者です。諏訪部先生もお読み下さったそうで…。病院の事、気にかけて下さったことAICHANから聞きました。ありがとうございました。(どこにでもあんな病院がある…という事ですね。患者の立場からは辛いものがあります)そんな縁でAICHANさんから諏訪部先生の寄稿集の第3版を譲って頂き、読みました。多くの方が長い間喘息と戦い、周りの理解も得られず辛い日々を送って来た事、それでも何とか元気になろうと取り組む姿、いい先生との出会い…。今の私には涙なくしては読めませんでした。皆さんの病状や生活の中で気をつけている事なども参考になりますし、内容もわかりやすく私達にとって大変重い貴重な本になります。皆さんの様にきっと、私の彼の喘息も良くなると信じてがんばってみます。そう思える様になったのは、諏訪部先生とAICHANのHPを見てからです。それまでは喘息の知識もなく簡単な病気だと思っていたんです。

ただ咳き込むだけの…。だからしんどいって寝てる彼の背中をさすりながら(またか…)と思ってました。夜中に咳き込んでるのを見てうるさいなぁと思った事もあります。今思えばなんてひどい奴…ですね。でも喘息の事を勉強する様になってから、一緒にがんばろうと思える様になりました。そこで、諏訪部先生にもぜひお力になって頂きたいと思ってます。お忙しい事とは思いますがお願いできないでしょうか? 現在、ピークフローメーターを薬局に頼んでますので手に入り次第値と病状経過についてメールを差し上げたいと思ってます。どうか、よろしくお願い致します。貴重な本ありがとうございました。


◆55歳男性・会社員の方より(平成10年9月29日)。

私は95年に大腸癌の手術を受けて以来、5度の手術を経験しています。その間に喘息を発症しました。癌の闘病も辛いものがありますが、発作のひどいときは喘息もまた辛いものです。ときには喘息のほうがシンドイと思うことさえあります。今は5度目の手術を終えて療養中です。手術による体力消耗からか喘息がまた悪化しています。そのようなときに『寄稿集』を読み、大変力づけられました。「喘息は良くなる」という言葉と、喘息でも前向きに取り組んでおられる皆さんの姿に大いに励まされました。私も頑張ってまいりたいと思っていますまずは冊子の受領のお知らせとお礼まで。ありがとうございました。


◆友人の喘息が心配な女性より(平成10年8月18日)。

寄稿集届いていました。本当に喘息のことが良く分かる本で、諏訪部先生のお人柄、また喘息に対する熱心な医師としての態度に感激しました。こんなお医者さんがいるんだと思うだけで、勇気づけられます。

私の友人が小児喘息以来の喘息なので、早く見せてあげようと思いますが、その前にまず私が読んで勉強したいとまだ手元に置いています。友人がこれを読んでくれて喘息治療に本気になってくれればいいと思っています。

多くの喘息患者の方々の大変な道のりを知るにつけ、きっとその友人も子供のときに苦しい思いをしたんだろうと思いました。友人は喘息治療にあまり熱心でしないので私はこれまでずいぶんきついことを言ってきましたが、熱心になれなくなった理由があるのではないかと考えられるようになりました。今までの自分の無知な態度に友人がどれほど傷つけられたかと反省した次第です。

多くの人がこの本を読んで喘息のことに積極的になってくれることを祈っています。

◆49歳男性より(平成10年8月18日)。

喘息の情報提供を感謝しております。

私は通信関係の研究をしております。毎日、無理をせずに、世の中に情報通信の恵みが行き渡るように研究所でがんばっています。先生のような喘息の情報流通に積極的な方がおればこそ、通信網が生きたものになると思っております。先生もお体にお気を付けて、これからも全国の患者に正しい情報を提供してください。

私は平成元年から喘息(入院時はPIE症候群と診断されました)になりました。小児喘息はありませんでした。プレドニンの内服のみから吸入ステロイド併用を平成3年から開始しました。なかなか、プレドニンの長期内服を止めることができませんでしたが、現在は2年まえから吸入ステロイド800マイクログラムで安定しています。内服はアレジオンのみです。ピークフロー値は500前後です。以前使用していたピークフローメータでは600程度ありましたが現在の携帯に便利な小型のものにしたところ平均で100程度値が小さく出ました。主治医の指導のもとに両方のピークフローメータを1ヶ月しようして記録、現在のものに移行しております。それにしても100も値が違うのでは私のピークフローは500ですといってもあまり正確な比較にならないなと思っております。しかし、目的は本人のピークフロー値の相対的な変化のみですので問題はないと思います。

コメント:暖かいご支援のメールありがとうございます。プレドニンからの離脱は大変であったことでしょうね。恐らく現在の主治医の先生は非常に喘息治療に明るい先生ではないでしょうか? ピークフロー値は確かに機種によってばらつきがあります。アセスとミニライトでは100以上も違いますね。イエローゾーン内では同じくらいでも、良くなってくるとアセスの方は良い値が出やすい様です。でも、おっしゃるように自己ベストを知ること、そして自分の変動幅を知ることが最も重要です。


◆39歳の男性(平成10年7月27日)。

前略

お礼の挨拶が遅くなりました。

このコーナーの平成10年6月30日に「?歳女性」で紹介していただいた者の夫です。

このたび、妻がインターネットで先生とコンタクトをとってくれたおかげでいろいろためになる情報を提供していただけました。

私は幼少の頃より喘息に悩まされていたわけですが、この歳(39)になって急に悪化して途方にくれていたところです。

おかげさまで自分なりの方法で改善できる様にもっていける方法が見つかりつつある様な気がします。(もちろん周囲の協力もおかげで…)

またいろいろ教えていただきたく今後ともよろしくお願いいたします!

たいへん ありがとうございました。

先生に教えて頂いたホームページを開いてみましたが、まだパソコンになれていないせいもありますが、諏訪部先生のがやはりわかり易かったです。

またいまの状況でご相談してもよろしいでしょうか? まずはお礼まで(遅くなりまして失礼いたしました)


◆?歳の女性(平成10年7月16日)

こんにちは。

7月から諏訪部先生のリンクに貼らせていただいているこだまといいます。

そちらのホームページからから飛んできた方からメールをいただいたりしてたいへん有り難く感じています。

「喘息はもう恐くない」(泉孝英先生監訳・中島明雄先生訳・1993年)の本を読んで、吸入ステロイドを知り、私は今のところ吸入ステロイドが、気道の炎症が治まり、副作用も飲み薬と比べてほとんどないと今は本当に思っています。

日常の生活も、今では(私の気持ちの上でも)喘息を忘れるほどになっていますから。

「喘息だからたいへんですね」と喘息をよく知らない方からもメールをいただいたんですが、

>>「ステロイド」と聞くと、やはり私は恐い気がしますけど…ね。病気が治るんなら…って親はおもいますもんね。

と言うメールをいただいたりしました。やはり、喘息を知らない方や、年に何度しか発作が起こらない方がそう思うのは仕方ないことなんでしょうね。とても残念に思えて関係ないことなんですけど、そちらにメール致しました。

お忙しいところ読んでいただいてありがとうございました。

それでは失礼します。

◆34歳の男性(平成10年7月16日)

感謝の意を込めまして初めてメールさせて頂きます。

私は○○県在住で外資系コンピュータ製造・販売企業に勤務しております34歳男性で喘息患者であります。家族構成は妻と長男の3人家族であります。

今回メールさせて頂いたのは、諏訪部先生のホームページを参照させて頂きその通りステロイド吸入を試してみたら、たった一週間で喘息の発作が著しく改善しはじめたためであります。今回ほどインターネットを有り難い道具と思ったことはありません。

このホームページを参照するまでの私の喘息への対応方法と認識は全く誤ったもので、先生の事例紹介で喘息が悪化するパターンそのものでした。参考までに喘息に関する私の経歴は以下であります。

1歳5ヶ月:黄卵入りのアイスクリームを食べて初めて喘息発作発症。
 − 9歳:喘息の発作が頻繁にあり、幼稚園・小学校は1/3は欠席。
 −12歳:小児科の先生の紹介で喘息の専門医による減感作療法の治療を受ける。薬はインタール吸入のみ。治療の効果があったのか? 年齢のせいなのか? 喘息の発作は11歳ころから全く発症せず治療終了。
 −18歳:通常の人と全く変わらない生活を送る。高校・大学と水泳部に所属。
 −19歳:喘息再発。ネブライザーで去痰剤と気管支拡張剤の吸入をうける。
 −22歳:最初は年2回程度の発作だったが、年々発作回数が増える。
23歳以降:現企業に就職と伴に喘息が悪化、以後改善の様子なし。

といった具合で、ベロテックとユニフィル(200mg)朝晩1錠ずつ、ムコサール1カプセルを継続使用して発作をねじ伏せてきました。5年ほど前にアルデシンを処方していただきまして吸入法の指導もありましたが、肝心なスぺーサーのこともゆっくり吸うことも教えて頂かなかったので、吸っても全く効果が発揮されず「こんな効かない薬なんて…」と吸うことを止めてしまいました。転勤で今まで3人の医師に診て頂きましたが、この点について指導してくれた医師は残念ながら居ませんでした。こうなると、ベロテックの吸入に頼るばかりの状態になり喘息はますます悪化していく傾向にありました。まったく悪循環でベロテック1本をたった一週間で空けてしまうこともしばしばありました。諏訪部先生のホームページの記事で「ベロテックが効かなくなるほど喘息自体の病状(気道の炎症)が悪化しているからであって、“ベロテックそのものに非がある”からではありません」は私が身をもって体験したことでもあります。

もう諦めかけていた私にとって、このホームページは救いでした。さっそくベコタイド100とスペーサー、PFメーターを医師に頼んで処方頂きました。現在3週間経過しましたが(1日6吸入)、PF値は実施前300−400といったところだったのですが、500−700の範囲に収まるように改善されています。こんなに短期間で効果が現れるれるとは思ってませんでした。ベロテック吸入も以前の1/3以下で済むようになり、夜の飲み薬も不必要になりました(まだ昼間はクーラーのきつい部屋にいるとPFが500台に落ちます)。先は長いですが、今後も主治医と相談しながら根気良く継続していきます。しかし日々安定してきていることが手にとるようにわかります。10数年ずっと背負ってきたことが少しずつ軽くなっていくように感じます。

私は本当に命を救われたという思いであります。きっとこのままいったら、喘息死が私の到達点だったかもしれません

諏訪部先生の手記で「正しい喘息治療を喘息の方に伝え、喘息で一人でも命を落とすことのないようにしたい」という信念と行動はネットを通して確実に私のような患者の命を救っていると思います。

諏訪部先生の記事にもございますが、この病気が精神に与える影響も多大です。小さい頃からこの病気のハンディを背負ってきた私にはよくわかります。就職後、医師の方に「仕事が大事か? 体が大事か?」と言われ途方にくれたこともあります。私と同じような患者さんが、このような悪い状況から早く離脱して健全な日常生活が送れるようになるため、正しい治療法と知識が医師と患者さんに一日も早く広まることを祈ってます。

長文になってしまいましたが、本当にありがとうございました。

コメント:メールありがとうございます。このようなメールは何度頂いても嬉しいものです。本当に良かったですね。私もますますやりがいが出てきて、励みになります。メールを読ませていただいて、「Zensoku Web」のAICHANにそっくりな経歴だと思いました。まだまだ世の中には吸入ステロイドの恩恵に与れない方がいるのでしょうね。今後も、吸入ステロイドで安定した日々が送れますことを心より願っております。喘息は安定させるのは実は簡単なのです。むしろ安定してからそれを維持することの方がずっと難しいのです。良くなった今の気持ちをいつまでも忘れないで、頑張って下さい。では。


◆?歳の男性・呼吸器科医師(平成10年7月10日)

先日は仙台で喘息協議会があり、先生の発表があると知り、急遽出席させて頂きました。感想ですが、やはり、ホームページを維持するにはそれなりのエネルギーが必要だと感じました。また、アレルギー学会とかでやるべきなんて話も少しありましたが、そういう公でやることと、先生が個人でやることとは意味が大分違うような気がします。学会だから出来ることや、先生個人だからできることがきっと有るんじゃないかと思います。もう一つ、先生がインターネットで診療されているのをみて、診療報酬の問題をどう解決するかが難しいなと感じました。ボランティアならいいわけですが、これから一般化するにはそうもいきませんよね。

コメント:平成10年6月末に、仙台で東北気管支喘息対策協議会という研究会があり、私が一般演題で発表しこのホームページを紹介しました。そこに出席して下さった呼吸器専門の先生からの感想です。

◆27歳の男性(平成10年7月10日)

初めまして。

HPを拝見しました。私は軽度の喘息患者ですが、3日前にこのHPを見つけました。非常に勉強になります。吸入ステロイドについては、その効用などをまったく知りませんでした。

ちょっと独り言を言わせて下さい。

HPを読みながら「なんで私の近くにこういうお医者さんがいないのかなぁ」と思い泣きそうになりました。経験上、医師の無知に憤慨することもありました。なかなか喘息に関して勉強している様な医師にはなかなか巡り会えません。

経験1:

発作中に、都合で普段と別の病院に行き、気管支拡張剤を求めたら予防剤を渡された。1時間後にその旨を伝えに再来院したら、「これでいいはずだ!」と念を押された。死ぬかと思った…。

経験2:

健康診断で、「喘息を持っている」と言ったら、胸に聴診器を当てられ、「全然、大丈夫ですね、本当に喘息なの?」と若い医師に言われた。(当然、発作中でなかった)

なんてこともありました。めげずに、吸入ステロイドについて学んで、一度医師に相談したいと思います。


◆49歳の女性(平成10年7月9日)

今年、6月1日に読売新聞に喘息の事で詳しく知りたい人はインターネットのここにアクセスして下さいとありましたので、さっそく娘の同僚の○○さんにお願いして先生の喘息についての資料を取り寄せて「寄稿集(第3版)」も頂いて、すべて読んでから迷っていた事にふんぎりがつきましたので、ご報告をします。

紹介が遅れて申し訳ありません。

氏名 本人 A子 49才 もうすぐ50才です。
   夫  B男 51才 自営業
   娘  C子 26才

ちょっと太めのロングチワワのイチローちゃんと、ミックスのトトラちゃん(猫)、錦鯉(30匹位)、バラの花を育てるのが大好きなのです。住み込みがいまは3人、通勤が1人です。結構忙しい毎日を送っているつもりです。

私は昨年3月頃からひどい頭痛と嘔吐がすごいので脳外科に行き、CT、MRI、レントゲン、超音波、心電図と検査をしましたが、ストレスといわれました。

翌4月にスポーツの後や、アレルギー鼻炎(25年位前から)がひどくなると、ヒューヒューいったり(甘酒を飲んでもそうでした)、息をするのが大変になって、近くの病院の内科に行き、診て頂きました。(よくよく考えてみると前の年から、雑巾がけやスポーツの後に苦しくって息をするのが大変な時は何度もありましたが、年のせいだと思っていました)1回、2回、3回と病院に行っているうちにD先生に血液検査をしてみましょうと言われ、お願いしました。結果はハウスダスト、ダニ、スギ、猫でした。猫を捨てるように言われ、エアコンを全部掃除してもらえ(1台2万円×4台でした)と言われ、その通りにしました。猫は捨てませんでした。

6月頃からベコタイトGT―50を1日4回2吸入、デオロング朝・晩1錠ずつ、出されました。D先生のいないときに別の先生がメプチンエアーエプカロールを出したので、夜、危ない時にはエプカロールを飲んでいました。

11月に別の病院で入院する時にE先生になってから、今年の5月まで月1回のペースで病院に通っていました。その時にはテオロング朝・晩1錠ずつ、ベミラストン朝・晩1錠ずつ、それと一緒に耳鼻科の薬(ボララミン)、朝・晩アルデシン(鼻炎がひどくなる時)を使っていました。

話は戻りますが、E先生が11月に吸入ステロイドは恐いからやめなさいと言うので、今年の3月にやめました(少しずつ減らしていったのです)。でもこのE先生に疑問を持ち始めていました。それは、2月に具合が悪くなり点滴をして、翌々日にも点滴をしましたが、様子がおかしくなって途中で点滴をやめてから、診察の時に、君が点滴をやってくれって言うから喘息がなかったけどやったんだと言い訳をしたのです。その時に嫌な気になりました。次に5月に、「少しずつ飲み薬を減らしていけますか?」とE先生に聞いたら、通年性だからと言っただけで、次の言葉はありませんでした。そのすぐ後に新聞で諏訪部先生の事を知ったのです。

その頃は犬の散歩の時にも胸が苦しくなっていました。その他にも、私は去年テレビや雑誌に載っている足立先生の昭和大学をテレビ局に電話して聞き、大学病院に電話して、近くの大学病院を紹介されて、3時間待って呼吸器科の先生にお話を聞いてきました(飲んでいた薬やベコタイドとアタラックスを持って)。副作用は気にならないくらいのドキドキだと説明して下さり、吸入の仕方も教えてもらいました。どちらかに通ってもいいですよと言われましたので今の病院にしたのですが、周りの人たちが漢方薬が良いとか、ステロイドは危ないとか言われますと、少し迷ってしまったのです。

でもインターネットで取り寄せてもらった資料を全部読んでから、6月にD先生に会いに行きました。「なぜステロイドをやめたんだ」と怒られました。「E先生にステロイドは恐いからやめなさいと言われたからです」と言ってもなかなか信じないのです。「あのね、ステロイドは副作用はないんだよ」とD先生が言った時に、ああ、諏訪部先生と同じ考えだなあと感じました。

取りあえず様子をみることにして2週間に一度伺う事になりました。内科はテオロング朝・晩1錠ずつ、アレジオン夜1錠、ベコタイト朝・晩1日2回2吸入、苦しくなったらサルタノール、耳鼻科には6月にレーザー治療をお願いしたらそれをやる程悪くなし、ここではレーザー治療はやっていませんと言われ、鼻炎を気を付ければ良いのであきらめて、今まで通り朝・晩ポララミン1錠、アルデシン(くしゃみが出て、鼻水が出てきたら)を使っています。

もう迷いはありません。

諏訪部先生、ありがとうございました。長々とくだらない事を書きましたが、お礼が言いたくて、拙い字ですが、読んで下さってありがとうございます。

コメント:2人の先生から違うことを言われて大変でしたね。実際にこうした葛藤は今でもあるのだと思います。従って、患者さんの方もしっかり喘息について広く知識を集め、自分で良い方を選ぶ習慣を付けて行かなければならないのでしょうね。自分の健康を守るのはやはり自分しかいないのだと思いました。


◆?歳の男性(平成10年7月4日)

・「ホームページ開設1周年」おめでとうございます。私も喘息患者ですが、このページを見て自分の病気のことがよく理解でき、もっと積極的に治療に取り組もうと思いました。これからも、頑張ってください。