(1)毎回薬を渡されるだけで何の説明もありません。

【016】大学4年生の男性より

<質問>

先生のホームページを拝見し、メールさせて頂きました。

私は現在大学生ですが、年に数回軽度の喘息の発作があります。その都度、某病院でお世話になっておりますが、毎回薬を渡されるだけで何の説明もありません。未だに発作の原因の一端すら分からない状況であります。また、この病院では呼吸器科のすぐ側に喫煙室があるという有り様で、とても患者の立場にたった診療がなされているとは思えません。

そのような中で患者の立場に立って、ホームページまで作成しておられる先生のような方が大学病院にいらっしゃると言うことを知り、大変嬉しい気持ちになりました。今後とも自分なりに喘息を研究し、この病気に対処して行く所存であります。

ますますホームページが充実することを祈念致しております。

<応答>

はじめまして。ホームページに対する激励のメールありがとうございます。大変有り難く読ませていただきました。

大学4年生だということですが就職はもう決まったのでしょうか? 今は不景気ですから大変ですね。

>>私は現在大学生ですが、年に数回軽度の喘息の発作があります。その都度、某病院のお世話になっておりますが、毎回薬を渡されるだけで何の説明もありません。未だに発作の原因の一端すら分からない状況であります。

この病院には困ったものですね。

ところで、小児喘息はあるのですか? また現在一人暮らしですか? 私も喘息の医学生を何人も見てきましたが、一人暮らしの場合、あなたくらいの年齢の方に多いのは、部屋の掃除をしないでダニが蔓延することです。(違っていたら申し訳ありません)

また、これまでは学生でしたから、発作などが起きればすぐ病院へ通院したりできたろうと思います。しかし、就職するとなると、その職種にもよりますが、喘息に対して理解のない職場だったりすると、発作が起きると精神病扱いされたり、それがために休みたいときにも休めなくなったり、そしてそれが原因で重症化したりなど、難しい問題がたくさんあるようです。

従って、そうならないためにも、今のうちから、吸入ステロイドやピークフローメーターなどで、自己コントロール出来るようにしておくことをお勧めします。お節介ですが…。

>>その病院では呼吸器科のすぐ側に喫煙室があるというあり様で、とても患者の立場にたった診療がなされているとは思えません。

たとえコンパートになっているとは言え病院に喫煙所があること自体が非常識なのに、呼吸器科のすぐ横に喫煙所というのはひどいですね。呼吸器科から禁煙を叫ばなくて、他の患者さんが禁煙するわけなどありません。

私の患者でも、たくさん薬を飲んでいるのにタバコ臭ぷんぷんの方がいます。私は、そういう方には来る度に、「タバコ辞めましたか?」と嫌われてもしつこく質問しています。タバコを吸いながら呼吸器疾患の薬を飲み続けるなど医療費の無駄遣い以外の何者でもないと思います。

>>そのような中で患者の立場に立って、ホームページまで作成しておられる先生のような方が大学病院にいらっしゃると言うことを知り、大変嬉しい気持ちになりました。今後とも自分なりに喘息を研究し、この病気に対処して行く所存であります。

ぜひ喘息博士になって下さい。知識は必ずあなたを助けてくれるでしょう。場合によっては早めに専門病院へ移ることも考えては如何でしょうか?

それでは、「喘息の研究」頑張って下さい。


(2)情報発信のできる弁護士になります。

【016】大学4年生の男性より

<追加メール1>

私のメールに御返事までいただきまして大変恐縮しております。

現在私は司法試験の勉強をしておりまして、定職に就けるのはもう少し先になりそうです。また、大学院への進学も希望しておりましてそちらの試験が来月にある為、法律三昧の毎日です。

>>ところで、小児喘息はあるのですか? また現在一人暮らしですか? 私も喘息の医学生を何人も見てきましたが、一人暮らしの場合、○○さんくらいの年齢の方に多い のは、部屋の掃除をしないでダニが蔓延することです。(違っていたら申し訳ありません)

→小児喘息がありました。また、家族と住んでおりますが、自分の部屋の掃除を怠りがちな為、先生のご指摘通りかも知れません。まめに掃除をするようにします。

>> 病院での喫煙について。

貴重なアドバイスをいただきまして有難うございます。ぜんそくを持たないかたには、わたしのような喘息を持つ者がタバコを嫌う理由を今一つ理解できないようです。私の親でさえ理解できないと言っておりました。ただ、幸いな事に、嫌煙権が認知されはじめ、堂々とタバコの煙を拒否できるような社会状況になった事は救いであります。

今後ともホームページを通じまして、先生からの貴重なアドバイスに耳を傾けて行きたいと思っております。

先生のような熱意と思いやりある、また情報発信能力の高い弁護士になれるよう、努力したいと思っています。