(26)寝ると痰切りをしなくなるのです。

【002】40歳男性(配達自営業)から

<質問>

女房から質問されました。寝る前に私が「エヘン、ウ〜ンッウ〜ンッ」と痰を切ろうとしていると、「眠ったら痰が出ないのにね〜どうしてかしら?」と言うのです。私は「え、眠ってる間は痰切りしてないか?」と聞き返しました。すると「まったくない」と言うのです。眠る前に痰を切ろうと気張っていても、眠ってしまうと嘘のようにおとなしくなるというのです。

私が痰を切るべく気張るのは相当に痰が絡んでいるときです。眠ったからといってすぐさま痰がなくなるとは思えないのに、眠るとなぜ痰を切ろうとしないのでしょうか。そういう神経が眠ってしまうからなのでしょうか。それとも痰が絡むのはストレスなどが大きく関係していて、眠ってしまうとストレスから解放されるため痰が絡まなくなるのでしょうか。

<応答>

寝てから痰切りをしなくなるのは確かに不思議な現象ですね。その理由はよくわかりません。やはり入眠ということで、覚醒時の通常の活動から安静に移り身体を動かさなくても良いので、酸素がそんなにいりませんから、痰でつまった細くなった気管支でもやって行けるのでしょうか? でもいくら入眠していても、痰が気道を塞いだら苦しくて目をさまし排痰するでしょう。

ただ、痰は確かに寝ている間には溜まります。私は朝方に痰が多いのは、このように入眠中に排痰の努力を行わなくなるからだと考えています。起きている内はその都度排痰しますが、入眠中はそれをしなくなるので、どうしても朝になって溜まってしまうので、朝方に痰が多くなり絡んでしまうのでしょう。また、コーチゾルという気管支炎症を抑えるホルモンの血中濃度が最も低くなるのは午前3時頃という話しなので、そのため、気管支が細くなるのも朝方の痰の絡みとして意識されることも原因と考えられるのだとは思います。

逆に、入眠すると(身体が暖まって?)咳込むという方もおりますので、必ずしも真実でないかもしれませんね。