(1)主治医の許可なしに子どもに吸入ステロイドを使う気にはなれません。
【044-a】34歳女性の方から
<質問>
初めまして。小児喘息の吸入ステロイドについて考えています。
私は34歳で、喘息と診断され9ヶ月、典型的な感染型喘息と思います。現在はベコタイド12吸入のみでコントロール。喘息のために日常生活が妨げられることはほとんどありません。(総合病院の内科、主治医は消化器がご専門です)
次男は5歳。初めて発作を起こしたのは1歳頃。その後3歳より予防を目的とした治療を始めました。テオドール250、インタール+メプチンの吸入を朝・夕、調子が悪ければアトック、ムコダイン、ペリアクチンなどを追加。それでも年に1、2度短期間の入院になりました。(私と同じ総合病院小児科。主治医は近々退職なさるので少々不安)
このホームページを拝見する以前から、我が子の治療に吸入ステロイドは使えないものか??と思っておりました。主治医にご相談申し上げましたが、「成長障害の出るかもしれないような、そんな薬を積極的に使いたい??」と尋ねられ、それもそうかなあ??くらいに思っておりました。入院になる1週間前くらいから、私がみていても状態が不安定になり、今吸入ステロイドを使えば…などと思うのです。私の手元には幸か不幸かいつでも吸入させられる状態で吸入ステロイドがあるのですから…(子供に吸入させると、ただでさえ足りないベコタイドがもっと足りなくなるけれど)それでも、やはり私はなにも知らない素人です。子供の主治医の許可なしに薬を使う気持ちにもなれません。
仮に主治医のご指示で吸入ステロイドを使うにしても1つ大きな問題があります。幼い子供に吸入をさせるのは本当に難しいことなのです。発作止めの吸入もボルマチックソフトで練習させましたが、息を吐ききってからゆっくりと吸い込むなどと言うのは至難の技です。とても無理だと判断して、オムロンの吸入器を携帯しております。10秒かけて吸入、その後10秒の息こらえは大人の私にも難しい、それを子供にと言うのは吸えない確率が高すぎる、と思うのです。ピークフロー値を測定すれば、吸入できているかどうかある程度判断できるのでしょうけれど、5歳では難しい。年齢が大きくなるまで待っているうちに、気管支はどんどん過敏になってゆく…矛盾を感じます。初期治療を望みながらそれができないのは無念としか言いようがありません。
何の知識も持たない一母親としては、小児科領域で吸入ステロイドを!とお考えになるならば、子供にも吸入しやすいお薬の開発をお願います。子供に使いやすい物は大人にもつかいやすいでしょうしね。近々発売になるとお聞きしているフルチカゾン(でしたっけ??)もどうも子供には使いにくいように思います。
「遠慮なくメールを」の文字をみて本当に遠慮せずメールさせて頂きました。数々の失礼をどうかお許しください。的外れなこと、間違っていること、もしよろしければ、ご指摘、ご指導くださいませ。
<応答>
初めまして。メールありがとうございます。
>>このホームページを拝見する以前から、我が子の治療に吸入ステロイドは使えないものか??と思っておりました。主治医にご相談申し上げましたが、「成長障害の出るかもしれないような、そんな薬を積極的に使いたい??」と尋ねられ、それもそうかなあ??くらいに思っておりました。
→小児科の方の先生のご専門は、喘息アレルギーでしょうか? 仮にそうであっても吸入ステロイドに対して懐疑的な先生はおられますけれども…。
お母さまが、吸入ステロイドで喘息が良くなっているとすれば、子どもにも使ってみてはどうか?と思うのは当然でしょうね。この主治医の回答に対する私の考えは、このホームページの至るところで紹介しておりますが、2、3つけ加えさせていただきます。
まず第1に、あなた自身が吸入ステロイドで何か副作用を自覚されているでしょうか? また、これまで経口ステロイドをお使いになったことがありますか? おありであれば、その違いに気付いてくれるはずです。経口ステロイドを長期にわたってある程度の量を使いますと、顔がむくむ、体重が増える、筋力が低下する、などなど誰が見ても明らかな副作用が出てきます。しかし、吸入ステロイドではすでにご体験のようにそうした明らかな副作用はまったくでないものです。経口ステロイドで喘息の発作を抑えている間は、何となく“喘息を押さえつけている”という印象がありますが、吸入ステロイドは“喘息が治って行く”というか、喘息という病態にまさに適した治療であるという印象を受けませんか? これは私自身使ってみた感想でもあり、また実際に良くなった患者さんから受けたの印象でもあります。
第2に目に見えない副作用が、何年も経ってから出現するかも知れないという可能性は確かに否定はできません。しかし、あまたある薬の中でそのような副作用を有する薬剤はほとんどありません。ほとんどは、短期間のうちに、長くとも月単位で副作用は出てしまいます。もし吸入ステロイドを数カ月続けて、経口ステロイドと同じような目で見て明らかな副作用がでるのであれば、私も子どもに積極的に勧めたりは致しません。吸入ステロイドは新しい薬とは言ってももう発売されて20年近くなります。欧米では、小児に使用され、もう大きくなっている子どももたくさんいるのです。しかし、重篤な副作用の報告はほとんど聞こえてきません。しかし、それ以上長く飲んめば(寿命が来る頃に?)副作用が出るかも知れないと言われれば、現在ちまたに出回っている他の薬も恐くてほとんど飲めなくなるのではないでしょうか?
第3に、成長障害は、吸入ステロイドによる可能性はまったくないとは言えませんが、喘息自体の悪化からくる酸素不足の影響も考慮しなければなりません。少なくとも全身性ステロイドのような明らかな成長障害の影響の報告はこれまでないと思います。
>>入院になる1週間前くらいから、私がみていても状態が不安定になり、今吸入ステロイドを使えば…などと思うのです。私の手元には幸か不幸かいつでも吸入させられる状態で吸入ステロイドがあるのですから…(子供に吸入させると、ただでさえ足りないベコタイドがもっと足りなくなるけれど)。それでも、やはり私はなにも知らない素人です。子供の主治医の許可なしに薬を使う気持ちにもなれません。
→現在の病院の他に、近くにしかるべき小児科の施設がないのであれば、現在の先生とはうまくつきあって行かなくてはいけませんね。しかし、印象として吸入ステロイドを頭から否定しているようでもないような印象は受けますが、如何でしょうか? 後は話し合いですね。小児科の先生でも積極的に吸入ステロイドを導入している先生もおられる現状を考えれば、現在の先生の意見にばかり作用されることは理不尽ですし、それではお子さんが可哀想の様な気がします。
>>仮に主治医のご指示で吸入ステロイドを使うにしても1つ大きな問題があります。幼い子供に吸入をさせるのは本当に難しいことなのです。発作止めの吸入もボルマチックソフトで練習させましたが、息を吐ききってからゆっくりと吸い込むなどと言うのは至難の技です。とても無理だと判断して、オムロンの吸入器を携帯しております。10秒かけて吸入、その後10秒の息こらえは大人の私にも難しい、それを子供にと言うのは吸えない確率が高すぎる、と思うのです。ピークフロー値を測定すれば、吸入できているかどうかある程度判断できるのでしょうけれど、5歳では難しい。年齢が大きくなるまで待っているうちに、気管支はどんどん過敏になってゆく…矛盾を感じます。初期治療を望みながらそれができないのは無念としか言いようがありません。
→この点は重要な問題ですね。私も、1、2歳の子どもはうまい吸入操作は無理であると思いますが、5歳くらいですと、ある程度練習すれば可能であると思います。最初は、「10秒吸入10秒息こらえ」にあまりこだわらなくても良いでしょう。また、効果は何もピークフローメーターで判定しなくいても、症状で十分であると思います。ただこれも練習すれば上手に吹けるようになるかも知れません。吸入ステロイドやピークフローメーターの導入はそんなに遠い道のりではないような気がします。
>>何の知識も持たない一母親としては、小児科領域で吸入ステロイドを!とお考えになるならば、子供にも吸入しやすいお薬の開発を願います。子供に使いやすい物は大人にもつかいやすいでしょうしね。
→私が吸入ステロイドを製造販売しているわけではないので、これはどうしようもありませんが、少なくともメーカーが小児へ向けた薬剤改良に本腰を入れないのは、小児喘息分野で十分に吸入ステロイドが広まっていないという実情もあるのだと思います。少なくとも小学校中・高学年くらいに吸入ステロイドが浸透し、その有効性が小児科の先生にわかってもらえるようになったなら、もっと若年層に普及させる目的で、薬剤や機種が改良されて行くのかも知れませんね。製薬会社もあくまで企業ですから、リスクをおかすことはしないのだと思います。やはり行政や学会主導で行って欲しいところですね。
>>近々発売になるとお聞きしているフルチカゾン(でしたっけ??)もどうも子供には使いにくいように思います。
→吸入操作自体は簡単ですが、今度は強い吸引力が必要のようです。小さいお子さんやお年寄りには不向きかもしれませんね。でも、フルチカゾンは強力な薬剤ですから、多少不十分でも、効果が得られるのではないかと期待しています。
以上です。あまり十分な回答にはなっていないとは思いますが、私も専門外なので、これ以上の詳しい応答は、私のホームページの「関連リンク」から小児喘息関連のホームページへ飛び、そちらも参考にして下さいね。また、ニフティーサーブでは、「健やか村・喘息館」といって、有料ですが小児喘息のコーナーがあり、専門医が新設に相談に乗ってくれますよ。
では。
<追加メール1>
諏訪部先生。
あまりにも早いお返事で驚きました。忙しくなさっているでしょうに、大感激です。ありがとうございます。
あまりにも長いメールになりそうだったので、省略させていただいたのですが、私自身が3ヶ月ほどプレドニンを内服しておりました。(1日40mより、徐々に減量)先生のおしゃる副作用も身をもって体験いたしました。確かに無理矢理喘息を封じ込めている…と言う印象を受けました。また、慎重に減量して頂いたのにも関わらず、その後ほかのアレルギー症状はひどくなった様にも感じます。(蕁麻疹、各種薬剤アレルギー等)それに対して、吸入ステロイドは自然な感じがいたします。手足にけがをしたときに、塗り薬を塗る感覚とでも申しましょうか?
テオフィリンに過敏に反応し、当時の状況では内服ステロイドもいたしかたなかったと思いますが、1度減量に失敗し、2度の大量投与になったことは非常に残念でした。(PFメーターの指示はありません)
次男の主治医は近々退職なさるのです。アレルギーはご専門の様ですが、はっきりとうかがった訳ではありません。入院して持続点滴をしても喘鳴がとれない場合には吸入ステロイドを短期で使われると、ほかの患者さんから聞きました。先生ご自身も「あれは、抜群に効くからね」とおしゃるくらいですから、絶対だめ!!とはお考えになっていないようですね。むしろ、通院する母親の方にステロイド恐怖症の様な物があり、先生方の方が遠慮がちに「この塗り薬、ステロイド入っていないからね!!」などとおしゃるのです。私たち母親の意識改革も必要なのだと思います。どなたかもそう言われていましたが、私自身は、吸入ステロイドよりほかの薬の副作用の方が怖いです。
主治医に疑問点を率直にうかがえる様になるまで約3年かかりました。私は思ったことははっきりと口にする性格の人間ですがそれだけの期間が必要だったのです。その上また質問するにも知識が必要です。幸いにもパソコンが使え、こうして色々と教えていただけますが、世の喘息児の母親の大半は吸入ステロイドのことさえ知らないのです。(私も自分が喘息になり初めて知りました。小児喘息の本にも紹介されておりません)実に、もったいないと思います。
こんなお金にならない(失礼ですね)患者教育をしてくださる方がいらっしゃるのに、製薬会社いや、厚生省はなにをしているのでしょう。
何を主張したいのか解らなくなってきました。こんなのを読むとお疲れになるでしょう。申し訳ありません。
ニフティーには加入していないのですが、これを機会に加入しようと思います。ホームページの更新を楽しみにお待ちしております。けれど先生ご自身もご無理をなさいません様に。
<追加応答1>
プレドニンお使いだったのですね。それにしても吸入ステロイドが「手足にけがをしたときに、塗り薬を塗る感覚」というのはいい表現ですね。今度何かで使わせて下さいね。
ところで小児科の先生は、なかなか話の分かる先生のようですね。是非、今度また吸入ステロイドについて相談してみて下さいね。きっとうまく行くと思います。
では。
【044-a】34歳女性の方から
<追加メール2>
調子にのってもう一点お伺いしたいのですが、急ぐ用件ではございません。
私はアスピリン喘息です。アスピリンを始め、ボルタレン、偏頭痛治療薬のクリアミン、カフェルゴットなどでも嘔吐、胸苦しさ(呼吸は苦しいが、喘鳴はないらしい)などを起こします。最近そのことが解ったのですが、これらの薬を飲んだ時以外でも同じ症状を起こすことがありました。薬に似た成分の物を知らず知らず食べたのではないだろうか??などと気になって、主治医に尋ねたところ「その可能性も否定できない」とのことでした。(が、救急外来では喘鳴がないので…と何の治療もしていただけませんでした)
先日、パスビタンと言うドリンク剤を飲んだところ、同じ様な症状が現れました。開業なさっている近所の医院で診ていただいたとろ、アレルギーだろうと言うことで、サクシゾンの点滴をしてくださり大変楽になりました。精神的なことで呼吸が苦しくなるのかなあ…などと思っていたのですがこのことで、やはりアレルギー症状なのでは(?)と言う気持ちを強くしております。
パスビタンには安息香酸ナトリウム、パラベンが添加されており、それも気にかかっています。もしこれらの添加物に反応しているとすれば、いつどこで息苦しくなってもおかしくはないと思います。いくら注意しても避けられないこともありますから…。(この状態の時、発作止めの吸入をすると激しく嘔吐して、息苦しさはとれません)
アレルギーである可能性がありますか? またそうだとすれば何か薬を携帯できませんか?(ひどく嘔吐するので内服はできないように思います)この9ヶ月で10回程度こういうことがあったのです。(主治医がそのような薬を処方されたことも問題だと思いますが)とても不安です。
パスビタンDの成分:ベンフォアチミン、リン酸ボフラミンナトリウム、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸アミド、アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等混合物。添加物として安息香酸塩、パラベン、香料。
重ね重ね申し訳ございません。
<追加応答2>
薬剤アレルギーの件ですが、私も「その可能性も否定できない」としか申し上げられません。薬剤アレルギーは、薬の本には一般的なことが書かれていますが、それが万人に当てはまるかというと必ずしもそうではありません。本人に投与して症状が出るか確かめる以外に、有効な検査診断法はないのです。ですから、危うきに近寄らずしか方法はないのが現状です。
薬剤アレルギーを防ぐ“薬剤”があるかというとそれはないと思います。ステロイドや抗ヒスタミン剤など、起こってしまったら抑える薬はあります。しかし、私の患者さんには、ある種のステロイドにさえ、アレルギーを起こす方がおります(「寄稿集(04)」の女性)。まさに人それぞれですし、同じ人間でもその日の体調によっても異なりますので、アレルギーの判断は本当に難しいのです。
アスピリン喘息には抗喘息薬のオノンが有効という報告は聞いたことがありますが、すべての方に有効かと言われれば疑問です。
ただし、ひとつ試みる方法があります。それはピークフローメーターです。あなたは、吸入ステロイドは行っておりますが、ピークフローメーターは導入しておりますか? もしまだなら是非導入してみて下さい。もしすでに導入されているなら、値を教えていただきますか?
なぜかと申しますと、喘息の発作は吸入ステロイドで抑えられても、不完全に気管支の炎症が残っていると、様々な薬剤や物質に対して気管支が過敏に反応することがよくあるからです。しかし、そのような方でも、ピークフロー値が良くなって、気管支の炎症がほぼ完全に取れてくると、それまであわなかった薬や食品でも何ともなくなるということがよく起こります。ただし、これはアレルギー様の症状が気管支の場合だけです。全身に発疹が出たりする場合はあてはまりません。
ピークフロー値が増加して、アレルギー症状が消えてくれば、恐らく気管支炎症が原因の過敏症状と言うことになりますね。ただし、これでうまく行ったからと言って、じゃ今度はアスピリンは飲んでも大丈夫、というわけには行きません。医薬品に関してはあわないとわかっているのものは、今後も避けて行く必要はあります。ただし、食品添加物など、日常的にどうしても避けることのできない物質が原因で起こっているとすれば、ある程度有効かも知れません。
私は、身長、年齢、性別とピークフローの値(朝夕の変動)を教えて頂ければ、だいたいは気管支の炎症が不完全かどうかわかります。それと、階段を上ったときの息切れの有無、朝方の咳の有無、夜間の睡眠障害の有無、風邪の引き安さ、なども教えて下さい。もしまだ不完全の時は吸入ステロイドを増量するなりしてピークフロー値をもう一段改善してみては如何でしょうか?
では、こんなところで。
<追加メール3>
【044-a】34歳女性の方から
暑くなって参りました。お変わりございませんか。
ご無沙汰しておりますが、PFメーターも手に入りしばらく続けて測定してみましたので、お言葉に甘えもう一度ご相談させて頂きます。
身長 154.5センチ ♀ 34歳です。
PF値 朝 300〜320 就寝前 350〜360
PF値が300を切ると息苦しさを感じるようですが270を切ったことはありません。
階段の息切れですが、残念ながら階段を上る機会がないので…。おそらく息切れなどせず上れるとは思います。(毎日夕方30分程度散歩をしているのですが、何ともありません。)
現在はベコタイド100を1日8吸入です。それのみです。8〜12の間で適当にという指示がでています。吸入をさぼり初めて3〜4日たった頃から朝夕咳が出始め、ん??という感じになります。はっ!としてきちんと吸入し始めると自覚症状は消えます。
睡眠障害はありません。(子供の幼稚園で鳩を飼っており、その鳩小屋に近づいたりした夜は、海で溺れる夢を見ます。睡眠障害とまではゆかないと思いますが、息苦しいのでしょうね。)
PFメーターのメーカーはasuma plan+ と書いてあるようです。
6歳の子供にも吹かせてみましたが、100とか120とかがでます。
6歳 ♂ 107センチ
どれくらいが基準値になるのでしょうか?
漠然と2週間測定して、「まあ私は370止まりかなあ??」位に思っておりますが、PF値の目標は高めに設定した方が良い…という文章を思い出しました。よしければご指導くださいませ。
では。
<追加応答3>
いよいよピークフローメーターを手に入れましたね。
>>PF値 朝 300〜320 就寝前 350〜360。
PF値300を切ると息苦しさを感じるようですが、270を切ったことはありません。階段の息切れですが、残念ながら階段を上る機会がないので??おそらく息切れなどせず、上れるとは思います。(毎日夕方30分程度散歩をしているのですが、何ともありません。)…略…睡眠障害はありません。
→このくらいだと発作の危険性からはほぼ解放され、普通の日常生活が送れるのだと思いますので、まずこのまま模様を見ては如何でしょうか?
ただし、ひとつだけここで述べておきたいことは、他の方にも言っていることですが、自分の呼吸困難に対する感覚をあまり信じない方がいい、ということです。同じくらいの健康な方が、350くらいしか吹けないと、動いたりすると息苦しく感じてしまうはずだからです。また、あなたが500以上吹けるようになったとき初めてそれがわかるのです。現在、あなたが動いても苦しく感じないのは、呼吸困難感に対して鈍感になっている可能性があります。もう少し慎重に様子を見守ってみて下さいね。
>>現在はベコタイド100を1日8吸入です。それのみです。8〜12の間で適当にという指示がでています。吸入をさぼり初めて3〜4日たった頃から朝夕咳が出始め、ん??という感じになります。はっ!としてきちんと吸入し始めると自覚症状は消えます。
→なかなかアバウトな主治医でいいですね。私と似ていて好感が持てます。ところで、私の経験からしますと、吸入ステロイドを3、4日休んだくらいで、すぐ咳が出始めるのは、まだ気管支炎症が不完全であるということです。現在行っている吸入ステロイドは、気管支炎症が悪化するのをやっと抑えている、というところでしょうか? もう少し気管支炎症が取れると、風邪さえ引かなければ、またよほど無理さえしなければ、2、3ヶ月は炎症は再燃しないと言われています。従って、まだまだ上があると私は確信します。
しかし、だからすぐに何かをした方がいい、ということはありません。自分にはもっと上がある、だからまだあまり無理はできないんだ、ということだけ念頭に置いて頂けたらと思います。そうすれば、すぐに然るべき対処が取れるでしょう。
>>6歳の子供にも吹かせてみましたが、100とか120とかがでます。6歳♂、107センチ。どれくらいが基準値になるのでしょうか?
→小児の基準はあることはあるのですが、あまり宛にならないのではないかと思います。しばらく、慣れるまで毎日あるいはたまに吹かせてみてはどうでしょうか? そのうち、その値の変動と症状のかねあいから、何かわかることがあるかもしれません。
>>漠然と2週間測定して、「まあ私はf70止まりかなあ??」位に思っておりますが、PF値の目標は高めに設定した方が良い…という文章を思い出しました。よしければご指導くださいませ。
→先に述べた通りもっと上がります。しかし、すぐにはどうこうする必要はないと思います。
また、いい値が出たり、あるいは下がったりしたら値などを教えて下さい。
では。
<追加メール4>
さっそくのお返事ありがとうございました。
PFメーターを主治医に相談せず使っていること、何かおかしいですよね。悪いことをしている訳ではないのですから、そろそろ「実はPF値を測定しています」とお話ししてみようかしら…と思い始めました。いくら消化器がご専門でも、吸入ステロイドを処方して下さるくらいであればPFメーターのこともご存じのはずです。おそらく毎日測定し続けることに抵抗を感じて拒否する患者も多いのでは…? 患者も主治医も両方が面倒くさがっていては良い状態は作れないと思いました。この機会に主治医にも勉強していただきましょう。(偉そうな表現で申し訳ないけれど)
あれこれと書きましたが、以前おすすめ頂いた「すこやか村・喘息館」に加入すべく、ニフティーに入りました。やっと接続できたと思ったら、操作に慣れず、悪戦苦闘。テレホーダイの時間帯に練習してみようと思っております。
いろいろとありがとうございます。それでは、また。
<追加応答4>
>>この機会に主治医にも勉強していただきましょう。(偉そうな表現で申し訳ないけれど)
→これはとても大切なことです。私も実はこのように患者さんから医者への逆教育によって吸入ステロイドやピークフローメーターを普及させようと企てているのです。
大いにやって下さい。お願いします。