(1)年1回だけの咳だったのが頻繁に発作が出るようになりました。
【066】48歳(自営業)の方から
<質問>
私は48歳の自営業者でございます。
3年前に階段を走って上って呼吸が困難になり風邪のせいかな?とそのままにしていて、悪化をして病院にいくと喘息ですねの判断。軽かったのか1週間程で治まりましたが、ほぼ1年後に同じ症状で同じ様な期間で治まりました。しかし、昨年の10月あたりから頻繁に発作が出るようになりました。点滴をしていただくとすぐに良くはなるものの、薬を常用していても最近はすぐに発作がでて点滴! 薬はブロニカ錠、ムコソルバンLカプセル、メプチン錠、テオドール錠です。
もしよろしければ○○付近でご存じの医師の方がございましたら、ご紹介いただければうれしいのですが、自己管理をしながら完治しないまでもうまく付き合って行きたいと思いますので…。
よろしくお願い申し上げます。
<応答>
初めまして。メールありがとうございます。
>>点滴をしていただくとすぐに良くはなるものの、薬を常用していても最近はすぐに発作がでて点滴! 薬はブロニカ錠、ムコソルバンLカプセル、メプチン、テオドール錠です。
→ブロニカ錠は最近の抗喘息剤で気管支の炎症を抑える働きがあります。ムコソルバンは痰を切る薬です。メプチンとテオドールは気管支拡張剤といって発作を取る薬ですが、毎日飲むことで発作を予防する作用があります。
この処方を見ますと、喘息治療としては一般的すぎますね。恐らく喘息専門のドクターではないと思います。これで、症状が落ちついているならともかく、しばしば発作で点滴を受けているのですから、効果がないということになります。従って、吸入ステロイドを導入すべきでしょう。
吸入ステロイドを導入すれば、うまく吸えば抜群の効果が得られるかもしれません(→「特集・吸入療法」を参照)。しかし、喘息は薬だけで抑えられるものではありません。普段から、無理をしない、疲れをためない、風邪を予防する、など自己管理を行って行かなければなりません。ピークフローメーターがあれば、客観的な自己管理ができますね。ぜひ導入してみて下さい。
>>もしよろしければ○○付近でご存じの医師の方がございましたら、ご紹介いただければうれしいのですが…。
申し訳ありませんが、個別の病院や医院の紹介は行っておりませんので、どうかご了解下さい。ましてや○○付近はまったくわかりません。
では、お大事に。
<追加メール>
お忙しい中、早速のご返事ありがとうございました。
急な発作の事を考え、車で10分そこそこの△△病院の内科・呼吸器科に行きました。レントゲンは問題なくしばらく吸入治療の様です。
下記がいただいた薬です。
テオドール錠200
スピロペント錠
オノンカプセル
フスタゾール糖衣錠
セルベックスカプセル
メプチンエアー
ベコタイド100インヘラー(1回1吸入)
以上です。1週間後に診察して量などを決める様子です。対応などをみると私くらいの発作はまだまだ軽い方なのかなと感じます、決して安心しているわけではありませんが…。風邪をひかない、なるべく疲れないように、たばこをやめるのが最低条件と感じています、30年も吸い続けているので…。
1日30〜40本。禁煙!禁煙!禁煙!禁煙!
【066】48歳(自営業)の方から
<追加メール1>
現在、テオドール200、スピロペント、オノンカプセルを1日2回、フスタゾール、セルベックスを1日3回、ベコタイド100インヘラーを1日4回吸入しております。発作が出て呼吸が困難になり救急診療で点滴を幾度もしてもらっているわけですが、聴診しても喘息のヒューヒューという音がほとんど聞こえないようです、医師ゆわく気管が細くなっているので音が聞こえない?との診断でした。血中酸素はすぐに90〜92くらいになり、点滴をしていただいても呼吸が楽になるのに1日程かかります。
ベコタイド100インヘラーを使い初めてまだ1ヶ月程ですが、使い初めてから発作が出ても、点滴をしなくても、時間はかかりますが、数日で発作は治まるようです。これは吸入の効果なのでしょうか? 医師は喘息で酸素はこれほど急に下がらないのだが!との事なのですが、どうなんでしょう?
<追加応答1>
>>発作が出て呼吸が困難になり救急診療で点滴を幾度もしてもらっているわけですが、聴診しても喘息のヒューヒューという音がほとんど聞こえないようです、医師ゆわく気管が細くなっているので音が聞こえない?との診断でした。
→喘息がよほどひどくなると喘鳴が聞こえなくなるといわれております。しかし、あなたの場合は、それほどひどい発作ではないようですね。実際、音が聞こえない喘息はあります。「寄稿集(08)」の方を参照して下さい。
>>ベコタイド100インヘラーを使い初めてまだ1ヶ月程ですが、使い初めてから発作がでても点滴をしなくても、時間はかかりますが、数日で発作は治まるようです。これは吸入の効果なのでしょうか?
→以前と違うなら吸入ステロイドの効果かもしれませんね。しかし、吸入ステロイドの本当の効果は予防、すなわち発作が起きなくなることです。あなたはまだ発作が起きているようですから、吸入ステロイドの本当の効果はまだまだこれからだと思います。吸入操作をチェックするか、問題なければ回数をもっと増やすことですね。主治医と相談してみて下さい。最近は、フルタイドという新しい薬剤も発売になっております。併せて聞いてみて下さい。
>>医師は喘息で酸素はこれほど急に下がらないのだが!との事なのですが、どうなんでしょう?
→確かに重症の喘息だと酸素は低下することはありますが、通常はそんなには低下しませんね。あなたはタバコは吸っていましたので、タバコによる肺の病気があれば、酸素は低下することがあります。
では。
【066】48歳(自営業)の方から
<追加メール2>
あけましておめでとうございます
昨年の29日に喘息の発作の兆候が少しあったので、早目にと再来診察へ。順番を待っているときに息苦しくなり看護婦さんを呼んで車椅子で点滴を! 酸素と点滴をしているうちに発作が起きてしまいました。今回は以前よりもひどく、息が出来なくなり、私自身のパニックのせいもあったように思いますが、きつい薬を注射する事によりなんとか治まりましたが、参りました。主治医によれば緊急で気管確保も考えていたとの事でした。症状が出てから気管が閉まるまでのインターバルがとても短いので、注意が必要とのことでした。家で発作が起きていたらと考えるとぞっとします!
年末の忘年会などでの睡眠不足・喫煙、メプチンエアーを使って何とかしのいでいたことがこの様な結果になったのではと思います。
即、入院、一日目は観察室で過ごし、酸素・点滴(持続点滴?)を5日間受け、ステロイドも使っていました、1月3日から朝・晩の点滴になりステロイドもなくなりました。昨日9日に退院しました。レントゲンでは肺に異常は無いそうです。吸入ステロイドを2噴霧×4回/1日と従来から使っている薬とを平行して服用しますが、これでよいのでしょうか? タバコはこれで止めますが、発作の恐怖感は拭えません!
<追加応答2>
あけましておめでとうございます。
年末年始はひどい目に遭われたのですね。
>>吸入ステロイドを2噴霧×4回/1日と従来から使っている薬とを平行して服用しますが、これでよいのでしょうか?
→私はこれでいいと思いますが、吸入の指示は主治医の指示に従って下さい。しかし、問題はコムシュさんの喘息に対する考え方、生活習慣に対する考え方、こちらを根本的に考え直す必要があると思います。喘息は命に関わる病気です。どうか徹底した自己管理を行って下さい。
では。