(4)700いきました。次は800を目指します。
【086】ご主人が喘息の28歳女性の方から
<追加メール3−1>
お久しぶりです。
つい最近、休日の昼間に主人がピークフローを吹いたら700が出ました! 起床時と夜以外にはあまり吹いたりしないのですが、ピークフローは1日の様子で変わるものですね。先月の定期検診以来、喘息日記のグラフもだいたい一定していて600前後です。最近気づいたことは、うどんを食べた時に、急に鼻炎(くしゃみ、はなみず)が出しました。今までは平気だったのに、急にアレルギー反応を起こすこともあるのですね。また、もう一つ気づいたことは、タバコ(まだ1日4本くらい吸うのですが…)を吸った後にピークフローをはかるとかなり上がるということ。これはなぜなのでしょうか? 現在は、ピークフローは安定しています。休日もからだをやすませていますが、公園で子どもとサッカーを久しぶりにやった時、やっぱり軽いひーひー感になったらしく、ベロテックを1回吸入しました。まだ運動はむりなのでしょうか? これが主人の最近の経過です。
主人はピークフロー800を目指すそうです。
<追加応答3>
>>700いきました。
→すごいですね。いよいよこうなってみると、400台というのはイエローゾーンでも低い方と言えるかもしれませんね。おっしゃるとおり800を目指して下さい。しかし、800が出ると400はレッドゾーンであったということにもなりかねませんね。何か恐ろしい気がします。
>>起床時と夜以外にはあまりふいたりしないのですが、ピークフローは1日の様子で変わるものですね。
→一般的にピークフローは日中は値が高く出ます。自分の潜在能力を見るには昼の値が良いですが、コントロールをして行くには、悪い値を底上げして行く姿勢が大切です。良いときと悪いときの差がなくなることは重要です。また、たとえ800には到達しなくても、変動のない700前後が理想ですね。
>>先月の定期検診以来、喘息日記のグラフもだいたい一定していて600前後です。最近気づいたことは、うどんを食べた時に、急に鼻炎(くしゃみ、はなみず)が出しました。今までは平気だったのに、急にアレルギー反応を起こすこともあるのですね。
→重要な点ですね。急に下がると言うことはまだ炎症が残っていること、すなわちもっと良くなる可能性を示しています。
>>また、もう一つ気づいたことは、タバコ(まだ1日4本くらい吸うのですが)を吸った後にピークフローをはかるとかなり上がるということ。これはなぜなのでしょうか?
→恐らくニコチンが気管支の血管を収縮させて、炎症を一時的に鎮めるのかもしれません。しかし、これは気管支炎症がある程度軽くなっているからであって、もっと炎症がひどいときは、タールなどのその他の物質が炎症を刺激して発作を起こすかもしれません。ですから、タバコは0にすべきですね。あるいは800吹けたら吸うとか…。
>>現在は、ピークフローは安定しています。休日もからだをやすませていますが、公園で子どもとサッカーを久しぶりにやった時、やっぱり軽いひーひー感になったらしく、ベロテックを1回吸入しました。まだ運動はむりなのでしょうか?
→喘息がすっかり良くなって運動した場合、これまでの運動不足で筋力が弱まっていて、ついて行ずに息が切れることはありますが、ひーひーすることはまずありません。従って、炎症はまだまだです。運動するなと言っているのではなく、まだ炎症があると認識しておいた方が良いですね。
800頑張って下さい。
では。
<追加メール3−2>
本日、主人の定期検診日でした。
ベコタイド100がアルデシン100になり、3回1セットを4度から、2回1セットを4度になりました。先生の教えから悟ると、これでも600台をキープできれば、炎症もとれてきているということでしょうか? ボルマチックハードもかかりつけの診療所で手に入りそうなので引き続きがんばっていきます。まずはご報告まで。
PS:最近更新でお忙しそうですね。様々な症例から学ぶことがたくさんあります。他の症例からもいえますが、一人の方のその後、その後までを追って紹介しているのをみると、先生があたたかく長い目でおつきあいされているんだと感じました。
【086】ご主人が喘息の28歳女性の方から
<追加メール4>
こんにちは。
本日は質問があります。
アルデシン100 を2回押しx4回になってから4日。
ピークフローは低くても580、今朝は650と安定しています。
質問:
・ユニフィル200を朝1回、夜2回服用していますが、これを朝半分、夜1回と試しに減らしたいのですが、やはり独断で減らすのは良くないでしょうか? アトックは朝1夜1飲んでますが、これも半分にしたいです。キックバックというのが起こる可能性はありますか?
・アルデシン100の1回押しは、50ugですか? 100ugですか? もし50だとすると処方が1日1200から400ugになったということですね。
・主人が薬を飲んでいる以上、子どもをつくることはできませんか?
すみませんが、よろしくお願いいたします。
<追加応答4>
>>アルデシン100 を2回押しx4回になってから4日。ピークフローは低くても580、今朝は650と安定しています。
→非常に良い傾向ですね。
>>ユニフィル200を朝1回、夜2回服用していますが、これを朝半分、夜1回と試しに減らしたいのですが、やはり独断で減らすのは良くないでしょうか? アトックは朝1夜1飲んでますが、これも半分にしたいです。キックバックというのが起こる可能性はありますか?
→可能だとは思いますが、またキックバック(これは医学ではリバウンドと言います)も起きないと思います。しかし、内服薬に関する増減の問題はどうか主治医にご相談下さい。主治医も症状がなければ、無理に続けろとは言わないと思います。
>>アルデシン100の1回押しは、50ugですか? 100ugですか? もし50だとすると処方が1日1200から400ugになったということですね。
→文字どおり100です。ですから、現在1日800ですね。
>>主人が薬を飲んでいる以上、子どもをつくることはできませんか?
→これはないと思います。男性側の薬剤の影響が精子に出るという報告は聞いたことがありません。精子は日々新しく作られますから、継続して服用する薬剤には影響されないと思います。
では。
【086】ご主人が喘息の28歳女性の方から
<追加メール5>
こんにちは。先生の更新は随時読ませていただいてます。
さて、本日、主人の定期検診がありました。
おかげさまで、薬がなくなりました!
処方はいつも通りされましたが、それは具合の悪くなりそうな時、夜2錠飲むなど、自分の判断で管理していくようです。ピークフロー値もだいたい650で安定しています。もちろん、仕事が忙しくて疲れた時などは580とさがりますが、そんな時はまず、よく寝ること。からだを休めた次の朝は、また650と元気を取り戻します。今日からは、吸入だけでコントロールをはじめます。ピークフローを吹いて、しっかりと自分の状態を把握して、健康なからだを管理していくことが、これからの主題です。今年の9月中旬に大きな発作をおこしてから、約3か月。今年の後半は、本当にいろいろなことを考える機会が与えられました。先生との出会いも、喘息治療を左右する大きなきっかけとなりました。主人はとても楽観的なので、自分が喘息であることを社内の人々にも伝え、病院の日はしっかりと有給をとり、仕事をするときはめちゃくちゃ集中します。私の方が、オイルヒーターで部屋をあったかくして加湿器をかけて適温にしておいてあげたり、床をふいたりと、いたれりつくせりの9、10、11月でした。やはり、うちの場合は、本人よりも、家族(特にわたし)の努力ではないかと、自分で自分を誉めています(笑)。でも昨日、クリスマスプレゼントといって、ネックレスを何年かぶりにプレゼントしてくれました。こっそり買っていたみたい。きっと、本人も心の中では感謝しているのかな?と。4歳の息子は、パパが帰ってきて、タバコを吸おうとすると、「タバコはだめ!」とか、「パパ、ピークルホー(ピークフローのこと)やって!」と、一緒にがんばってくれました。今では、吸入しないと気持ちわるい(習慣といういみで)というほど、日常生活の一部となりました。先生の伝えたい、「自分のからだを健康に管理する大切さ」。やっと、その入り口に立てました。これから、家族で、さらに、がんばっていきます。やはり、喘息治療は、一人よりも二人、二人よりも三人、みんなで関わり合って、理解しあっていきたいですよね。
<追加応答5>
経過報告ありがとうございました。
>>今日からは、吸入だけで、コントロールをはじめます。
→これは現在の喘息治療の理想的な姿ですね。ピークフロー値さえ付けていれば早めに対処できますので、基本的には吸入ステロイドのみで対処できるでしょう。
>>やはり、うちの場合は、本人よりも、家族(特にわたし)の努力ではないかと、自分で自分を誉めています(笑)。でも昨日、クリスマスプレゼントといって、ネックレスを何年かぶりにプレゼントしてくれました。こっそり買っていたみたい。
→これは絶対に奥様への感謝の気持ちだと思います。良かったですね。
>>「パパ、ピークルホー(ピークフローのこと)やって!」と、一緒にがんばってくれました。
→カワイらしいお子さんの声が聞こえてくるようです。これから、「ピークフロー」でなくて「ピークルホー」に変更しようかな? 何かかっこいい武器の名前みたいですよね。
では。
<追加メール6>
先生、先日うれしい知らせをしたばかりなのですが。薬を1日飲まなかったら、翌朝、いきなりひーひーしてしまいました。前日会社の大掃除もあったりと疲れもあるでしょうが、ピークフローもそのときは480と、さがってしまい、薬を早速開始しました。
うーーん、残念です。
そこで、考えました。
夜はユニフィル2錠とアトック1錠で朝はアトック1錠。さらに吸入がいま1日800なので、1,200に戻して1回3吸入を朝、昼、夕、夜とか…。アルデシンはすこーし余分にあるのでちょっとの間は実行できそうですが、先生は、夫のようなケースをどう思いますか? 夫にいうと「医者みたいに勝手にやっていいの?」といいますが。今現在は、元気に新年を迎えたいので、従来通りの容量で薬を飲んでいます。早くも第一の壁にぶつかりましたが、(ほんの4日前にメールを送ったばかりなのに)あきらめません。薬を無くすためにがんばるぞ!!
PS:喘息ってやっぱり手強い相手ですねっ。
<追加応答6>
>>前日会社の大掃除もあったりと疲れもあるでしょうが、ピークフローもそのときは480と、さがってしまい、薬を早速開始しました。
→気管支炎症がほぼ完全に取れていれば、内服薬を中止しても、多少無理をしたからといって、ヒューヒューしたりすることはないですね。
>>夜はユニフィル2錠とアトック1錠で朝はアトック1錠。さらに吸入がいま1日800なので、1,200に戻して1回3吸入を朝、昼、夕、夜とか…。
→私はこれで良いと思います。ヒューヒューするうちはユニフィルやアトックは必要です。吸入ステロイドを増やすのも正しい対処ですね。
>>喘息ってやっぱり手強い相手ですねっ。
→そう自覚できたことが、一つの大きな壁を乗り越えたことになるのだと思います。
頑張って下さい。
【086】ご主人が喘息の28歳女性の方から
<追加メール7>
先生、こんにちは。主人の近況をご報告します。
1/22日に定期診療でした。薬は一度は無くしたのですが、前回のメールでお話したとおり、からだはまだ薬を必要としていました。
そして現在は、朝アトック1、夜ユニフィル2、そしてアルデシンの吸入をしています。フルタイドはまだでした。
喘息はコントロールできていますが、実は、その22日の日。同じ総合病院で、親しらずを抜いたのです。主人の親しらず(下の歯)は、横向きにはえているらしく、部分麻酔6本して、約1時間30分にもわたる小手術でした。
その後の経過ですが、喘息ということで、弱い痛み止めと炎症止めを処方してもらいましたが、痛みはひどくなるばかり。昨日、救急外来(埼玉大学病院:歯を抜いてくれた先生がここにいるので)に行き、対応してもらいました。その結果、100人に一人いるかいないかのケースで、抜いた後の炎症がひどいらしいのです。
先生がいうには、「普通なら喘息の人にはこの痛み止めは出せないが、今回の場合は、この痛み止め(多分アスピリン系なのでしょう)でなければ、治療ができない。今、ずっと見ていてあげるから、この薬を飲みなさい」といわれたそうです。おかげさまで、その薬を飲んでも発作は出ずに、大丈夫ということで、炎症を止められそうです。
今回のことで、つくづく感じました。喘息であるがゆえに親しらず1本抜くのでも生死にかかわることにつながってしまうことがあるということ。(大げさでしょうか?)
また担当医がいった「今君に大事なのは、まず親しらずの炎症を止めること」という言葉です。言葉ではうまく説明しにくいのですが、発作がでるかもしれないけれど、それを飲まなければもう一つの病気が治らないという、ぎりぎりの選択。
またひとつ、貴重な経験をしました。
主人が早く、親しらずの炎症をなおして、また休んでいる吸入を再開したいと思っています。
<追加応答7>
経過報告ありがとうございます。
アスピリンは、必ず喘息発作を起こすわけではないのですが、初めて喘息の方に使う場合は医師の方も勇気がいりますね。でも、これで次回からは一応安心して痛み止めが使えますね。
主治医が言うように、喘息の方が痛み止めや風邪薬を服用する場合は、必ず人が見ている前で服用することが大切です。他の方にも教訓になるでしょう。
それにしても、私も親不知が横になっていて、歯科医から抜くように勧告されているのです。
他人事とは思えません。
では、お大事に。