(1)薬を減らしていくと発作、そこでクスリを増やすの繰り返しでした。
【089】?歳女性の方から
<質問>
初めてメールをさせていただきます。
私はこのホームページを見て少し考えることがありました。私は、たぶん子供の頃ゼーゼー、ヒューヒューとなるのが、風邪をひいたり、笑いすぎたり、マラソンをしたりするとなっていたので、今考えると喘息だったのだと思います。
しかし、大人になってからは、ゼーゼーがなくなっていましたので気にしていなかったのですが、2年前からまた息苦しくなりゼーゼーするようになってしまいました。そこで近くの病院へ行き、サルタノール・吸入、メプチンとテオロング錠剤を処方してもらい、次にインタール・吸入、タウナス・吸入を追加し、その先生からは、様子を見ながら自分でコントロールして行きましょう、ということでした。その薬の減らす順番なども指導してもらいました。
しかし、減らしていくと発作、そこでクスリを増やす、治まるかなあと思って減らすと発作、の繰り返しだったので、この夏にあんまりにも咳がひどくなり(ゼーゼーはありませんでした)、他の先生に診てもらったのですが、そこの薬は飲み薬のみで、メプチン、テオドール、レミカット、セレスタミンです。咳は治まったのでセレスタミンをなくしていたのですが、今度またゼーゼー、ヒューヒューが始まったのです。
少し苦しくて夜中にも目がさめるので、サルタノールを吸入したりしていますが、最終的にはどちらの先生の方が良かったのか悩んでいるところなのです。どうか助言してくださればありがたいと思います。
<応答>
小児喘息が最近になって再発したのですね。
>>その先生からは、様子を見ながら自分でコントロールして行きましょう、ということでした。その薬の減らす順番なども指導してもらいました。しかし、減らしていくと発作、そこでクスリを増やす、治まるかなあと思って減らすと発作、の繰り返しだったので、この夏にあんまりにも咳がひどくなり(ゼーゼーはありませんでした)、他の先生に診てもらったのですが、そこの薬は飲み薬のみで、メプチン、テオドール、レミカット、セレスタミンです。咳は治まったのでセレスタミンをなくしていたのですが、今度またゼーゼー、ヒューヒューが始まったのです。
→セレスタミンは、ステロイドと抗ヒスタミンの合剤です。長期間続けるとステロイドの副作用が出てしまいます。その理由で、セレスタミンを減らす方向に持っていったのでしょうね。
しかし、基本的に気管支の炎症が不完全に残っているために、セレスタミンを飲んでいるうちはいいのでしょうが、良くなったからと言って中止するとまた苦しくなるのでしょう。
このような場合、大切なことが2つあります。
まず、タナウスが気管支炎症を抑えるまで効果が発揮されていないことです。もう一度、吸入操作を「特集・吸入療法」でチェックしてみて下さい。もし、間違っていなければ、回数が足りないのだと思いますので、主治医と相談してみて下さい。
次に、薬を減らすと苦しくなるのは、症状に頼って病状を判断しているからです。ぜひピークフローメーターを導入し客観的に判断できるようにして下さい。
>>最終的にはどちらの先生の方が良かったのか悩んでいるところなのです。どうか助言してくださればありがたいと思います。
→最初の先生は、吸入ステロイドを導入しているようですが、吸入指導をしてくれましたか? 吸入指導がおろそかだとすると、その意義を理解していないと言っていいかもしれませんね。また、後の先生は、内服薬中心で吸入療法には理解がないようにも見えますが、内服で不十分なら、次に吸入ステロイドを導入しようと考えているかもしれません。どちらが良いかの判断は難しいですね。
理想的には、吸入療法主体でしっかり指導をしてくれる先生、そしてピークフローメーターを導入してくれる先生が最も良いと思います。しかし、吸入ステロイドさえ処方してくれれば、主治医に頼らなくても、私のホームページなどを利用して、うまく喘息をコントロールして行くことは可能です。
では、頑張って下さい。