(1)喘息は遺伝するのですか?

【093】喘息の主人をもつ女性の方から

はじめまして。

まずは、データから記載します。

・年齢・性別・職業・身長(体重は不用)
  32歳、男、コンピュータプログラマ、175cm
・小児喘息の有無:無し(母親が、喘息性気管支炎と6歳で診断され、去年58歳で他界。晩年は、酸素ボンベを使用。台所用事などのあと、1日2回20分ほど酸素ボンベを吸引)
・初めて喘息と診断された時期:
・およその治療経過:
・喫煙の有無あるいは喫煙歴:無し
・ペットなどの特殊な環境の有無:ベットで寝ています。
・吸入ステロイド使用の有無:無し
・使用しているスペーサーの種類:
・ピークフローメーター記録の有無及びその機種:

初歩的な質問かもしれませんが、遺伝性についておたずねします。ここ半年ほど夫の夜間の咳がひどくなきどくなってきています。夫の母は、6歳の時に喘息性気管支炎と診断され、昨年他界しました。

夫も幼年期に検査を受け、気管支炎ではないと診断させたそうですが、心配です。最近は、胸に圧迫感を感じるそうです。昼間は、咳もせず、会社へは自転車で15分ほどかかえていっており、呼吸には問題がありません。遺伝性や、親が喘息性気管支炎の場合、子供もなる確率が高いのでしょうか?(たとえ、成人してからでも)

あと、良い呼吸器専門医の判断基準、および喘息かどうかを調べる上で行うべきまたは行ってもらうべき検査を教えて下さい。

<応答>

初めまして。

メール拝見しました。

ご主人の喘息に関する相談なのですね。

>>・小児喘息の有無:無し(母親が、喘息性気管支炎と6歳で診断され、去年58歳で他界。晩年は、酸素ボンベを使用。台所用事などのあと、1日2回20分ほど酸素ボンベを吸引)

→喘息様気管支炎で、酸素が必要になることは普通あり得ませんね。恐らく、肺結核や慢性気管支炎あるいは肺気腫など他の肺の病気、あるいは心臓喘息などであったのではないかと思います。

>>ペットなどの特殊な環境の有無:ベットで寝ています。

→これは「ベッド(bed)」ではなくて、「ペット(pet)」を飼っているかどうかの設問です(笑)。

>>夫も幼年期に検査を受け、気管支炎ではないと診断させたそうですが、心配です。最近は、胸に圧迫感を感じるそうです。昼間は、咳もせず、会社へは自転車で15分ほどかかえていっており、呼吸には問題がありません。遺伝性や、親が喘息性気管支炎の場合、子供もなる確率がたかいのでしょうか?(たとえ、成人してからでも)

→繰り返しになりますが、お母さまの病気自体が、喘息様気管支炎であったかどうか疑問ですね。仮に喘息であったとしても、それが遺伝するかどうかははっきりしません。遺伝する喘息もあるようですが、同じ素因を持っていても、違う環境で育てば発症しない場合もあります。ダニやハウスダスト、ペットなど、同じ様な環境で生活することの方が遺伝的要因よりも影響が大きいことがあります。高血圧や高コレステロール血症なども家族で一緒にとる食事の影響が大きいといわれていますね。従って、お子さんに遺伝するかを心配するよりも、環境をよく整備して行くことの方が重要な場合もあります。また、万が一喘息になったとしても、それを受け入れて行く世の中にして行きたいものです。喘息にはあまりにも誤解が多すぎます。

>>あと、良い呼吸器専門医の判断基準、および喘息かどうかを調べる上で行うべきまたは行ってもらうべき検査を教えて下さい。

→呼吸器専門に関わらず、良い医者とは、病状を良く聞いてくれて、それに対して的確な検査をし、その結果と治療方針を詳しく説明してくれること、さらに症状が良くならないときはそれに対して詳しい検査をしたり、治療方針を変更したりしてくれる先生です。喘息で言えば、きちんと吸入指導をしてくれる先生と言えます。注射や内服薬ばかりの先生は、名医とは言えません。行うべき検査は、詳しい病歴聴取や聴診の他に、レントゲン、肺活量、採血などです。このホームページの「知識・喘息のことが良くわかるミニツアー」を読んでみて下さい。

検査結果がでたら、また教えて下さい。

では。


(2)喘息と診断する前にテオドールを処方することはありますか?

【093】喘息の主人をもつ女性の方から

<追加メール>

返信、ありがとうございます。私は日本人で○○人の夫を持ちます。前回のメールはこの○○人の夫に関しての質問です。

ペットに関する質問は、大変失礼しました。不思議だな、と思いながら返答していました。ねこを室内で飼っています。

先日、検査のために病院にいってきました。血液検査のための摂取と設問です。検査結果は、次回にでます。その日は、2種類の薬をもらいました。一つは、アレルギー疾患用の「アレギザール」、もう一つは気管支拡張用の薬です。薬の使用目的は、喘息がどうか確認することですた。先生曰く、両方飲んで咳がとまれば、どちらかの喘息でしょう、ただ、たぶん「cough varriant asthma」とのことでした。(呼吸をしている時に、雑音が聞き取れなかったそうです)

ただ、気管支拡張用の薬を飲んだ夜、夫は「胸ががばっと空いた感じで、すごく緊張して、息をするのが恐い」といって、頭から布団をかぶって静かに息をしようとしていました。

この気管支拡張用の薬の使用を辞めたいので、翌日、病院にもどり、内科の先生に見てもらい、別の薬をもらいました。現在は、「アレギザール」と粘膜コントロール用の薬「ムコダイン」を飲んでいます。

夫は、シャワーを浴びた後も鼻水をだし、夜も、特に咳をする時は鼻が詰まっています。内科の先生曰く、粘膜が弱くて咳をしていまうのかも、とのことでした。

私が、びっくりしたのは、喘息がどうか確定する前から「気管支拡張用の薬」を処方されたことです。いきなり、このような薬を使用するべきなのでしょうか?

よろしくお願いいたします。

<追加応答>

>>私は日本人で○○人の夫を持ちます。

→国際結婚なのですね。いずれは○○へ移る予定なのでしょうか? 一度は訪問してみたい国ですね。外人の方が、日本の医療を受けるのには言葉の面とかかなりの苦労がありますね。

>>ただ、気管支拡張用の薬を飲んだ夜、夫は「胸ががばっと空いた感じで、すごく緊張して、息をするのが恐い」といって、頭から布団をかぶって静かに息をしようとしていました。

→明らかにテオドールの副作用ですね。テオドールは、初めての方には副作用が予想できないので、使いづらい薬剤です。欧米ではあまり用いられていませんが、日本の医者は大好きです。

>>夫は、シャワーを浴びた後も鼻水をだし、夜も、特に咳をする時は鼻が詰まっています。内科の先生曰く、粘膜が弱くて咳をしていまうのかも、とのことでした。

→cough variant asthma(咳異型喘息)とすれば、気管支が弱いのは、喘息の炎症があるからでしょう。吸入ステロイドが適応だと思います。

>>私が、びっくりしたのは、喘息がどうか確定する前から「気管支拡張用の薬」を処方されたことです。いきなり、このような薬を使用するべきなのでしょうか?

→喘息以外にも咳のひどい方にはテオドールはよく処方されます。従って、この件だけでその先生を責めることはできないと思います。たまたまご主人に合わなかったということですね。ただし、少し説明不足だったかなという気はしますね。あるいは、テオドールが合わなかったり、不十分だったりしたら、次に吸入ステロイドを考えていたのかもしれません。

もう少し対話をしてみると良いですね。

では、お大事に。


<追加メール2>

返信ありがとうございます。

薬の名前は「スピロペント」でした。前回のメール作成時に、薬が手元に無く、名前がわかりませんでした。

テオドール と同様なお薬でしょうか?

また、メールさせていただきます。

お忙しい中、一つ一つのメールを読み返信するのは大変だと思います。でも、先生の様なドクターがいることに勇気づけられます。

<追加応答2>

>>薬の名前は「スピロペント」でした。前回のメール作成時に、薬が手元に無く、名前がわかりませんでした。テオドール と同様なお薬でしょうか?

→これは、処方された気管支拡張剤がテオドールではなくスピロベントであったということですね? スピロベントはβ刺激薬と言ってテオドールとは作用機序が異なりますが、同じ気管支拡張剤に分類されます。テオドールと併用することもあります。単独で使用しても、動悸、手の震え、イライラなどの副作用が起きることがあります。

いずれにしても、気管支拡張剤がいつまでも必要な状態はできるだけ避けるべきですね。

吸入ステロイドを導入するなどお願いしてみては如何ですか?

では。