(1)ニンジンのβカロチンは喘息に良いですか?

【127】68歳のご主人が喘息(女性ハワイ在住)の方より

<質問>

(平成11年3月17日)

私の主人もフルチカゾンのお陰で発作をずいぶん長い間押さえられております。でも完治ではないことを改めて確認をしています。つまりなるべく共存して暴れない様に押えている…。やっぱり、もう夢見るのは諦めたほうが良いようです。

最近興味のあるはなしを聞きました。ある外科医のお医者さま、やはり喘息で大変らしいのですが、 彼曰く、ニンジンのジュースが一番効くように思えると言っていました。早速、私も1日2回1カップずつ、(つまり1日のニンジン使用量約20本)台所中ニンジンだらけ…。大変です。ベターカロチンと喘息…。医学的なご意見をお時間のある時で良いのですが、頂けないでしょうか? ビタミンAですよネ! こんなに飲んで体に害はないのでしょうか?

<応答>

こんにちは。

>>私の主人もフルチカゾンのお陰で発作をずいぶん長い間押さえられております。でも完治ではないことを改めて確認をしています。つまりなるべく共存して暴れない様に押えている…。やっぱり、もう夢見るのは諦めたほうが良いようです。

→ご主人はハワイの方ですか? 日本語は分からないのですよね。あなたは日本人(あるいは日系の方)ですか? 私のホームページは読まれましたか? 喘息の完治について書かれていますので、ぜひお読みになってご主人にお伝え下さい。

喘息を抑えておくと感じるのは、気管支の炎症が安定しないうちに、発作がないからと、また苦しくないからと普通に動いてしまうことが原因です。気管支の炎症がしっかり取れれば、少なくとも発作を押さえ込んでいるという感覚はなくなります。

ピークフローメーターはお使いですか? 気管支の炎症が取れているかどうかは、ピークフロー値を毎日記録すればある程度わかります。自覚症状に頼ってコントロールするからまた発作がおきてしまうのです。喘息の方の自覚症状ほどあてにならないものはありません。苦しいのに慣れていて、我々ならとっくに苦しいと感じられる程度でも、何ともないと言うからです。

この点についても、私のホームページの至るところで述べております。どうかもう一度じっくりお読みになり、ご主人に説明して上げて下さい。

>>最近興味のあるはなしを効きました。ある外科医のお医者さま、やはり喘息で大変らしいのですが、彼曰く、ニンジンのジュースが一番効くように思えると言っていました。早速わたくしも1日2回1カップずつ、(つまり 1日のニンジン使用量約20本)台所中ニンジンだらけ…。大変です。ベターカロチンと喘息…。医学的なご意見をお時間のある時で良いのですが、頂けないでようか? ビタミン Aですよネ! こんなに飲んで体に害はないのでしょうか?

→βカロチンは体内に吸収されてビタミンAになります。通常の食事をしていれば、欠乏症になることはありませんが、過剰投与では、頭痛、吐き気、脳圧亢進、肝線維症などがおきます。また、身体が黄色くなり、黄疸と間違えられやすくなります。ある程度は摂取すべきですが、取りすぎは病気の元です。

自然食品に頼るのも良いですが、まずご主人の気管支喘息を客観的に評価することをお勧めします。

では。