『患者さんへのお願い』
気管支喘息は最近の治療の進歩により発作などの症状が大分抑えられるようになりました。しかし、皆様がご体験のように喘息は発作がない時にでも、階段を登ると息切れがするとか朝だけ苦しくて目が覚めるなど、一般的に世の中に知られていない症状が数多くあり、日常の生活が制限される場合が多々あると思います。そのような症状に対して吸入ステロイドや内服・点滴などの全身性ステロイドが著しい効果を示したことは、皆様がすでに経験されたことと思います。しかし、ステロイドには数々の副作用があり、世の中にはその恐怖感のみが先行し、正しく理解されていないというのが実情であります。今後喘息の治療がますます発展するためにもこのステロイド剤は正しく評価されなければならないと私は考えますが、これはいくら医師である私が強調しても説得力に欠ける場合があります。しかし、これらステロイド剤を実際に使用し症状が良くなった皆さんの体験談なら、まだ完全によくなっていない患者さんにどれだけ希望を与えるか計りしれませんし、ステロイド使用に批判的な医師に対してももう一度その有効性を再認識してもらう上でどれだけ役に立つか知れないと考えたのです。私は、喘息の患者さんにもっともっと良くなってもらうために、皆様の体験談をできれば1冊の本の形にして世に知らしめたいと考えております。そこで、
<1>これまで喘息で苦しかったこと
<2>発作がない時でも不自由したこと
<3>ステロイド治療で良くなってみて初めてわかったこと
<4>まだ喘息で苦しんでいる患者さんに伝えたいこと
<5>こういう治療薬や治療法があればいいなと思うこと
<6>私の喘息管理法など
<7>その他:ステロイドの副作用など、何でも
などについて、皆様のお考えを是非文章の形で投稿頂ければと考えております。紙切れ1枚でも結構です。字が汚くても、字が間違っていても、文章が変だと思っても気にしないで下さい。皆様の“生(なま)の声”が聞こえてくればそれで十分です。また、皆様のプライバシーは必ず守ります。採用した場合は仮名で掲載します。
以上、私の趣旨に賛同された方は是非気軽に私まで投稿をお寄せ下さい。宜しくお願い致します。
平成9年4月吉日
はじめにへ | 目次へ |
---|