私は小さい時から学生時代まで喘息があるとは全然気付きませんでした。ところが、高校を卒業し、ある建築関係の会社に就職してからは、仕事柄木粉などがたくさんでるので、よく咳込んだりしました。「あー、これは喘息持ちなのかなあ。」と思うことがありましたが、息もつけないほど苦しくなったりはしなかったので、病院には行きませんでした。ところが、半月、1年と日がたつにつれ、病状が出てきたのです。仕事中木粉が舞うと咳こんで苦しくなったりしました。そのせいで仕事中はほとんどマスク等をしてなければならなくなりました。冬などの寒い期間はよいのですが、夏などの暑い期間は、マスクをしていると気持ち悪くなります。本当に辛いものがありました。
そして作業場でいつもどおり働いていました。その時は材料を片付けていました。長期間なにもしないで置いてあったので、作業場の木粉がたくさん付着していたのです。それを動かした瞬間、ついていた木粉が多量に降ってきたのです。私は多量の木粉を吸ってしまいました。そして息もつけぬほど咳込んでしまったのです。こんなにひどく咳込んだのは今まで初めてのことでした。それからすぐに病院に行きました。そこで喘息と宣告されたのです。
それから、吸入ステロイド剤を毎日吸入するようになりました。先生には吸入してからうがいをするように言われていました。でも副作用のことは全く知らずに吸入していました。そして通院してからしばらくして、ピークフロー日記をつけはじめました。最初はめんどうだと思いましたが、今は習慣になっています。吸入ステロイド剤を使用してからはマスクをつけずに仕事ができるようになりました。本当にやってよかったと思います。副作用がおこると言われていますが、吸入してからうがいをするなど医師の言うことをきちんと実行すれば全くおこらないと思います。少なくとも私の場合はなんともありませんでした。そしてピークフロー日記もたいへん役にたっています。発作等がおこりやすい状態にあるかどうかすぐわかるからです。しかも、晴れている日、雨の日、風邪を引いている時や引いていない時によって発作がおこる時もだいたい把握できるのです。このように、まだ喘息で苦しんでおられる方にはぜひ吸入ステロイド剤やピークフロー日記をお薦めしたいと思います。ステロイド剤は副作用が恐い薬ではないと思います。
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