(6)16歳、男子(予備校生)のお母さんの手紙。

 本来なら直接先生のお目にかかってお話しすべきなのですが、私自身忙しくてどうしても仕事を休む事ができず、お手紙で失礼させていただきます。
 息子の事ですが、中学時代クラス中、息子がとても大事に思っていた友達からも異端者扱いをされ、いつからか自分は社会から拒否される存在であると思い込んでしまった様です。もちろん、息子自身の精神構造に起因するところが大きいのですが。
 予備校に通い始め、自分の居場所を必死で見つけようとしている様子がありありとわかり、内心冷や冷やしていました。いったん自信がなくなると何に対しても不安と不振を感じ、精神的に不安定な日々が続きました。何でもない日常を自分から拒否する様子を見るにつけ、息子にとってはものすごい覚悟がないと外に出られないんじゃないかと改めて思いました。体調も私たちの対応も万全じゃないと不安なのです。ですから6月の中頃からピークフローが上がらないというだけでパニックになり始めました。ピークフローが上がらない、そこから頭が離れず、もう一歩も先に進めないという状態がありました。私の独断で申し訳ありませんが、しばらくピークフローの記入をしていません。とにかく不安感を取り除いて、息子は息子のままで十分受け入れられる存在であるということをわかってほしいがためのリハビリ中なのです。
 どうかこの点をご配慮いただきたくお願い致します。
 そんな中で先生を紹介していただき大変幸せに思っております。最近予備校でお友達もでき、大分安定してきました。様子をみてまた記入始めますのでよろしくお願い致します。喘息の方ですが、まだ運動時に発作があるようです。

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