【導入の経緯】
昨年12月に循環器内科より携帯型睡眠ポリグラフィー(モルフェウス)の運用を循環動態検査で行えないかという打診がありました。しかし、検査室ではマンパワーの問題から導入を見合わせて頂いておりました。2005年8月に老朽化していたホルター心電図解析装置の更新が実現し、業務の効率アップが見込まれたため、10月よりモルフェウスのセンサーの装着及び解析を開始いたしました。
【モルフェウスRの測定項目】
1) 気流といびき, 2)SpO2, 3)胸部と腹部の呼吸運動, 4)心電図
※気流・いびき・SpO2
を測定した睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査には健康保険が適用します(720点)。
※胸部・腹部の呼吸運動パラメータにより閉塞型, 中枢型, 混合型, 低呼吸に分類可能。
※脳波の同時記録がないので睡眠の質の評価は出来ないため、軽症例や治療効果を診る目的の場合は終夜睡眠ポリグラフィーを受ける必要があ ります。
【循環器疾患とSAS】
SAS患者の大部分は上気道の閉塞型無呼吸を主体とする閉塞型SASですが、心不全患者には中枢型無呼吸症候群を合併した患者がかなりの割合で存在すると考えられています。入院患者の一部を対象に積極的に検査を行なえばSAS患者を高率に発見できる可能性があります。その他、高血圧、不整脈、狭心症などの循環器疾患の関連も指摘されております。血圧計付きホルター心電図計を同時に装着し、より多くの情報を得ることが期待できます。また、軽量のため外来患者がホルター心電計と同様自宅で検査することも可能かもしれません。
【運用方法】
1) 申込み方法 :循環動態検査室に予約を申し込み下さい。
2) 検査日 :月曜日〜木曜日(休みの前日は原則として実施しない)。
3) 呼吸センサー装着時間:17時00分〜装着を開始します。所要時間は20分位。
4) センサー装着場所 :原則として循環動態検査室にて装着します。
5) センサー取外し :原則として翌朝8時30分に循環動態検査室にて取外します。
6) データ解析 :自動解析後目視による確認作業が必要なため、報告まで若干時間を要します。
最後に、形態型睡眠ポリグラフィー検査をうまく定着させるためには、病棟と良く連携し協力し合う事がキーワードと考えています。宜しくお願いいたします。
(内線 7206)
|