106:喘息患者さんのダイビングについて。(平成12年1月24日)
「質問と応答」で、
【010】33歳女性(セールス関係)から
(1)スキューバーダイビングはできるでしょうか?
【140】24歳女性、公務員の方より
(1)私もダイバー希望です。(平成11年5月14日)
(2)治療について悩んでいます。(平成11年7月22日)
(3)体験ダイビングをしました!(平成11年8月30日)
と題し、喘息患者さんのダイビングの是非(あるいは可否)について応答を紹介しています。これに対して、最近、喘息専門医で、かつ自ら咳喘息を患い、約1,000回もダイビングを経験しているという先生から貴重なメールをいただきました。掲載の許可が得られましたのでここに紹介させて頂きます。なお、紹介した山崎先生の論文には図表がありますが、今回はご紹介できませんので、あらかじめご了承下さい。
また、山崎先生はダイバーに関する質問を快く受け付けて下さるとのことです。相談ご希望の方は、(1)診療時間内に直接来院するか、診療時間外の場合は、(2)専用電話へ連絡するか、(3)下記へメールを送るか、して下さい。ただし、仕事の関係で応答には時間がかかる場合がありますので、あらかじめご了承下さいとのことです。
〒184-0003 東京都小金井市緑町4-4-7
山崎内科医院
山崎博臣
専用電話 042-387-4987
Mail:TQD00271@nifty.ne.jp
初めまして、私先生と同じ59年卒の一応喘息専門医です。特に最近は慢性咳そうに力を入れています。(内科専門医、アレルギー学会認定医です)同じ時期の卒業でもあり先生と同じような経過で吸入ステロイドを知ったのではないかと思います。私も吸入ステロイドの普及に努力しているつもりです。
私もHPを近いうちに開設しようと考えていました。先生のHPを見て、お忙しい中こんな大がかりなHPを作られ、多くの患者さんの質問にお答えになり、PFの指導までされているのを知り、大変感服しています。先生の吸入ステロイドに関する考え方に賛同いたします。
先生自身も喘息とのことですが、私も咳喘息です。吸入ステロイド、経口ステロイドを含めて治療に抵抗し、この20年くらい咳が止まったことがありません。恐らく咳閾値も亢進し、藤村先生のいうアトピー咳そうの範疇に入るか、合併例かと思います。その上、アレルギー性鼻炎有り、後鼻漏有り、と慢性咳そうのモデルのような人間です。それも有って最近は慢性咳そうにも力を入れています。
ダイビングをしたいという患者さんからの投稿を見て私見を述べさせていただきたいと思いMailをお送りいたします。
私自身現役のダイバーで約1,000回の潜水を経験しています。指導員の補佐を出来る資格も持っています。
また先ほどお書きいたしましたように咳喘息です。
基本的にダイバーが水中で喘息発作を起こしたら死ぬ可能性が非常に高いことと、喘息を理解出来ていない患者さんが多いことを考えて、原則的には禁止で、可能な人もいると考えていただきたいと思います。
ちなみにオーストラリアでは喘息は全面的に禁止です。それでも1-3%くらいは紛れ込み、潜水事故を起こす確率は10倍の危険があるとしています。これに対しイギリスでは制限無く潜水可としているようです。アメリカではダイバーの中の喘息患者さんの割合が一般の人の中の割合より多く、潜水事故の確率は一般人で20万回に1度、喘息患者さんで10万回に1度の割合で、非常に確率の低いところでの差なのである程度許容してもいいのではないかという意見が主流です。無症候性喘息で有れば(3年以上、5年以上無症状)運動誘発試験で1秒量が25%以上下がらなければ許可するという考えが主流のようです。ただ小児喘息の既往というのは、実際に本人が現在喘息であることを理解していない可能性があり、注意が必要としています。(今、記憶に頼って書きましたので正確な数字では無いかも知れませんが概略はおわかりと思います)
喘息は慢性炎症性疾患であることは先生もご存じのことであり、この無症候性ということがどれだけ当てにならないかはおわかりと思います。つまり喘息は常に水中で発作を起こす危険にさらされていることになります。安易に許可することは危険と思います。
そこで昨年私が、関東地区高気圧懇話会雑誌(2巻1号1999)に書きました論文を下記に示します。図は載せれませんが先生で有れば、イメージはわかると思います。私の喘息に関する考え方もある程度わかると思います。
喘息とダイビングにピークフローによる評価を加えたのは世界にも無いそうです。
喘息患者さんが決して海で死なないようにこんな仕事を最近始めました。今後も論文を書いていくつもりです。
スクーバダイビングにおける気管支喘息の適性の評価(ピークフロー測定の有用性を中心に)
山崎内科医院 山崎博臣
<はじめに>
気管支喘息は気道平滑筋の収縮を主体とし、気道粘膜の浮腫、分泌物による急性の機能的な疾患というとらえ方が主流であったが、近年、気管支生検などの研究により急性期のみではなく、間歇期でも好酸球を中心とした炎症細胞が気管支粘膜に浸潤し、慢性炎症が持続していると考えられてきている。
すなわち、自覚症状の無いときでも喘息発作が起きる準備状態となっており、充分な抗炎症治療が必要であるということである。また気管支喘息は早朝に増悪があっても受診時の理学所見はもちろん呼吸機能検査でも異常は全くないことが多く、呼吸困難感が正常者より鈍くなっており医師、患者ともにの重症度に対する評価が甘い傾向がある。
一方、気管支喘息はダイビングの禁忌であったが、近年、軽症の気管支喘息患者はダイビング可能ではないかといわれてきている。
さらにダイビングの原因がはっきりしている人は可能ではないかという意見もある。しかし気管支喘息は単一の原因で起こっている訳ではなく例え原因のアレルギーがわかっていても、それ以外の非特異的な刺激に対しても過敏性を示す疾患である。安易に単一の原因であると判定してダイビングをする事を容認してしまうことは危険である。
多くの人は水中で発作がおきたら苦しくて大変だろうからダイビングはしない方がいいだろうと考える。しかしそれだけではない。肺の中にたまった空気は浮上により膨張する。しかし気道狭窄により、充分に排出出来ず、肺破裂などを惹起してしまう可能性が高い。浮上させることが困難であり、自然に治まるのを待つしかない。これは極めて危険な状態といわざるを得ない。
浅い潜水であれば可、または喘息発作が起きたら直ちにダイビングをやめることという診断書は書くべきではない。
気管支喘息の重症度を見誤りダイビングをする事を容認してしまうことは、極めて危険であると思われる。
また前にも述べたように気管支喘息患者は早朝に増悪し、受診するときには呼吸機能が正常であることが多く、外来での呼吸機能検査のみで気管支喘息を否定したり、重症度を判定することは出来ない。
そこで気管支喘息の重症度を客観的にかつ手軽に判断できる検査が勧められている。それがピークフロー測定である。これは最大呼気流速を示すものである。この測定器は簡単な小さなものであり患者さんに持ち帰ってもらい自宅で測定可能である。これにより気道の狭窄の程度が客観的に判定出来る。測定値が低い場合は、症状がなくても発作が起きているのと同じことである。これを患者さんに渡し少なくとも起床時および夕方に測定してもらう。
図1は症状がなくても発作準備状態になっているパターンである。
図の上は早朝に著明なピークフローの低下が認められる例であるが自覚症状がないことがしばしばある。このタイプは受診時の呼吸機能検査では異常を認めないので注意が必要である。
図の下は早朝、夕方ともにピークフローの低下が認められる例で、さらに重症であるということが出来る。こちらのタイプは受診時の呼吸機能検査でも見つけだすことが出来る。
<症例>
1995年11月から1998年11月までの3年間にダイビングを希望して当院を受診した患者さんの症例を示し気管支喘息患者のダイビングの適性を検討する。
まずは、非常に危険な症例を示す。ダイビングをしているということを除けば典型的な喘息死の危険の高い気管支喘息患者のパターンである。
症例1:18才の男性。軽度の喘鳴にて来院した。1年に2-3回の発作しか起こさないとのことであった。治療を開始したが、2度受診したのみでその後受診しなかった。約1ヶ月後に喘鳴にて受診。この後も定期的に受診しなかった。吸入の気管支拡張剤を毎日のように吸入しそれがなくなると受診するということを繰り返していた。ある日、今夜より八丈島へいくので、薬がほしいとのことで来院した。ダイビングをするのかと質問したところ、ダイビングをするとのこと。止めるのにも関わらず行ってしまった。
幸いに事故もなく帰宅したがその約1ヶ月後に発作にて来院した。その後も同様な経過を繰り返し、昨年5月より受診していない。
症例2:28才の女性。喘息発作で来院。2ヶ月に1度くらいの発作があるが、ダイビングを続けていた。治療により症状はすぐ消失しピークフローも著明な改善を認めた。しかし自己判断で治療を中止し小笠原でダイビングをしてしまった。帰宅後2週間くらいで発作をおこし来院。(図2)ダイビングは絶対禁止であり、それ以前に気管支喘息のきちんとした治療が必要であることを説明したが、症状の悪化時のみ来院することを繰り返し、平成8年5月以後来院していない。
このような人がダイビングをしているのが実態であり、これは特別な例ではなく同様なダイバーが多くいると思われる。
次に認定カードを取得したいとのことで来院し、ピークフローの測定によりダイビングを断念していただいた2症例を示す。
症例3:24才の女性。無治療にて経過観察したが、ピークフローが低いため治療開始した。治療によりピークフローは回復したが治療を中断すると再びピークフローが低下した。(図3の上)
症例4:22才の女性。軽度の症状があるため治療を開始したが時折ピークフローの低下を認めた。(図3の下)2症例ともにピークフローの低下時に症状はない。
症例5:19才の男性。症状は軽いのだが、必ずしも少なくないので、ダイビングは禁止した。
今度はダイビング可能と考えた4症例を示す。
症例6:治療によりピークフローが改善し、中断しても低下しなかった。(図4)
症例7、8、9:無治療にて経過観察しその値に個人差はあるがピークフローの低下を認めなかった。(図5)
<考案>
今までの症例を表1にまとめる。
症例1、2の様な人が多数いることが危惧される。同じ期間に当院を受診した気管支喘息患者の数は443名で、そのうち不定期通院の気管支喘息患者は352名であった。気管支喘息患者は治療に協力的でないのがわかる。ダイビングをしているか否かは問診していないが、実際はかなりいるかもしれない。
発作のないときは全く症状がないのでこのようなことが起こるのだと思われる。
症例3、4はピークフロー測定をしていなければダイビング可としてしまう可能性がある。自覚症状が乏しくても注意しなくてはいけない。
症例6-9は一応ダイビング可としたが、いつ低下するかわからないので毎日早朝のピークフローを測定し個人により値を決め、それ以下になったらダイビングをしないで来院するように話している。
私は認定前のダイビング希望者については可能とする基準を厳格にし、気管支喘息は原則的にはダイビングは禁止であること、そしてその危険性を充分に説明している。
認定前のダイビング希望者は比較的断念することが容易である。しかし認定カードを所持し、すでに潜水の楽しさを体験し、危険を感じたことのないダイバーを断念させることは非常に困難である。
そのため無制限で潜るよりはある程度の許容範囲をもうけて、ダイビングをするので有れば、発作が起きにくい様に協力した方が良いと考える。
そしていくら安定していても喘息発作はいつ起きるかわからないことは納得してもらい、自分の責任で潜るので有れば、私は止めることは出来ないという様に説明する。
しかし少なくとも、専門医の判断で定期的な治療を必要としない軽症中の軽症のダイバーがきちんとした管理の上でダイビングを許容すると言う考えである。具体的な方法については、今後喘息専門医、潜水医学専門医による検討が必要と思われる。
<結語>
気管支喘息発作は単一の原因で起こるものではない。気管支喘息患者は年に2-3回しか発作を起こしていないと申告することがあっても、これを簡単に信用するわけにはいかない。一般的に苦しくなって医者を受診しない限り発作を起こしているとは自覚していないからである。以前にもらった薬を吸入、内服したり、市販薬を内服して治まるくらいの喘鳴などは発作と考えていないことが多いのである。
また小児喘息であったという申告も信用できないことがしばしばある。確かに軽くはなっているのだが、きちんと問診するとしばしば発作を起こしていることが少なくない。
さらに本当に年に2-3回しか発作を起こしていない、または全く発作がない場合でも注意しなくてはならない。実際には早朝に気道の狭窄が起こっていても自覚症状がないこともしばしばあり、ピークフローを測定して初めて気管支喘息が軽症でないことがわかる例も少なくない。
いままで述べたように詳細な問診に加えピークフローの経過をみることは気管支喘息の重症度を判定するのに必要であり、スクーバダイビングの適否を判断するために是非行いたい検査と思われる。
<追加>
気管支喘息のダイビングの可否を決めるのには寒冷気による誘発をする方が良いのではないかという質問が会場であった。ピークフローが安定していれば、寒冷気による誘発もほとんど無いと考えていたが、懇話会の後、ピークフローが安定している患者さんにおいても約20%が運動にて誘発されたとの報告があった。これより考えるとピークフローが安定していても、運動誘発または寒冷気誘発も必要と考える。
<文献>
(1)厚生省免疫・アレルギー研究班:喘息予防・管理ガイドライン、協和企画通信:1998.
(2)Reed CE:Asthma ,otherwise known as chronic desquamative eosinophilic bronchitis.Triangle 27:61,1988.
(3)第28回日本高気圧環境医学会総会サテライトシンポジウム、スポーツダイバーの健康管理議事録:1993.
(4)ダイバーズ健康診断、ぜんそくとダイビング、ダイバー 3:62-63、1994.
(5)悩めるダイバーズボディ 呼吸、ダイビングワールド 8:300-301、1998.
(6)平成8年レジャーダイビング安全講習会講演集:1996年.
(7)田村 弦:ピークフローによる喘息管理、アレルギー 48:493-495、1999.
(8)H.Kobayasi,K.Minoguchi,Y.Kohno,N.Oda, K.Wada,K.Ueno,M.Miyamoto,M.Adachi, N.Kihara:exersise challenge in patients with asthma whose peak expiratory flow values are controlled within the green zone.allergolozy international 48:145-148,1999.
私の現在の基準案です。ただこれもEvidenceはありません。アレルギー学会も、高気圧環境医学会ももちろん未公認です。私の独断でこれなら水中で発作を起こす可能性は極めて少ないだろうとの考えで作ったものです。参考にして下さい。
<喘息患者のスクーバダイビング可能条件(案)>
・過去1年間に発作が2回以内
・過去2カ月以内に発作が無いこと
・医師の指導のもとでピークフローを測定していること
・過去4週間のピークフローが自己最高値の80%以上あること
・呼吸機能検査にて予測肺活量1秒率が70%以上あること
・当日の早朝のピークフローが85%以上あること
・当日の早朝のピークフローが80%以下、または自覚症状出現時にはむこう3ヶ月のダイビング禁止 2ヶ月以上BDPを中心とした治療を行いダイビングの可非を再検討
*これは無治療でという条件が入ります。今、吸入ステロイド下で上記の条件を満たし、運動誘発テストが陰性ならとりあえず許可するということを考えています。
以前の先生のHPでの答え(【010】33歳女性(セールス関係)から:(1)スキューバーダイビングはできるでしょうか?)につきまして私に出来る範囲でコメントしてみます。
>基本的には、喘息の方が制限される行動はあってはならないというのが私の基本理念です。また、そうした人生の目標を持つことが喘息をよくして行く最大の励みになるからです。
コメント:私も大賛成です。ただもし発作を起こしたときのことを考えますとダイビングは躊躇せざるを得ません。無理に危険を冒すことは無いと思います。
>気圧の変化や冷水の変化など喘息悪化に大きく影響するからです。潜水自体は気圧が高くなる訳ですからさほど問題はないと思いますが、問題は浮上する途中や浮上してからが問題でしょうね。また、先生がおっしゃるように、地上では救急処置ができますが、海の中、また浮かび上がっても船の上では、いざというときに対処できないという問題があります。
コメント:論文の中でも述べていますが、水中で発作を起こした場合、浮上してから治療することが出来ないというのが一番の問題です。発作を起こしたまま浮上しますと肺の容積が水圧+気圧に反比例して膨張します。気道が狭窄した状態で浮上しますと空気の行き場が無くなり肺破裂を起こします。浮上することすら不可能となるのです。船の上、海の上での処置は困難ですがβ刺激剤の吸入は不可能ではないし、陸まで連れていけば何とか治療は可能です。問題はそれ以前にあるのです。つまり喘息発作をもし水中で起こしたら命に関わることなのです。ですから喘息患者さんにダイビングを許可するということは、極端にいいますと絶対に発作を起こさない状態でないといけないということになります。これが他スポーツに対する許可と根本的に異なることです。ただ最終的には本人が危険を知りながらも潜りたいということで有れば、出来るだけ起きないように協力をするということになると思います。
>ピークフローメーターは記録していますか? もし、まだ記録ていないとすれば、どうしてもスキューバダイビングがやりたいという今こそ導入してみては如何でしょうか? また、もしすでにつけているとしたら平均値のどのくらいでしょうか?
コメント:おっしゃるとおりピークフローによる評価は不可欠と思います。
>発作がないからと自覚症状のみを頼りに潜るのは、私なら許可はしないでしょう。
コメント:おっしゃるとおりです。
>私ならスキューバダイビングでも何でも許可します。ただ、いきなりは恐いので、ピークフロー値の状態を見ながら徐々に潜水高度をあげたり時間をのばしたり慣れさせる方がいいかもしれません。たとえば、プールの中で潜水の訓練をすることも可能でしょう。
コメント:スクーバダイビングはかなり特殊なスポーツです。そのことにご注意を。
喘息患者さんにとって浅い深度というのは必ずしも安全ではないのです。なぜならば浅い深度で圧障害が出やすいのです。10mだと圧力が約2気圧、地上が1気圧なので10mからの浮上で肺に入っている空気の容積は2倍になります。50mなら6気圧、20mだと3気圧です。50mから20mまで浮上するときに同じように空気の容積は2倍になります。30mの浮上でおこることが、わずか10mの浮上と同じ危険があるということです。まして浅いところからは急浮上しやすく、危険度は高まります。そのために浅い深度でのダイビングのみ可としてはいけないのです。
>気道炎症がほぼ完全に取れている状態ではよほどのことでもない限り急激に発作は起きないものですし、万が一起きても程度は軽く済みます。喘息でない方が負う潟Xクとほぼ同じだと考えられます。私も軽い喘息がありますが、今の状態ならスキューバダイビングはやれると思います。
コメント:軽くても起きてしまってはいけないのです。それが問題です。
また発作が起きていなくても気道の狭窄が有る場合は浮上による空気の膨張を逃がしにくくなり、浮上に伴う圧障害が普通の人よりも起きやすくなり、喘息はダイビングには不向きなスポーツといえることが出来ます。
論文では、喘息を理解していない患者、医師が多く安易な許可を出すことが危険であることを強調したためかなり強い表現を用いていますが、私自身の個人的な希望は、喘息の患者さんにも素晴らしい海の中を知って欲しく、安全に潜れる基準を決めようとこの仕事を始めたのです。ただ危険がかなりあるので、海で喘息患者さんが死なないためにまず厳しく考えています。
長くなってしまいましたが何かご質問がありましたら、Mail下さい。
先生には他にもいろいろ教えていただきたいこともあり、こちらからも出させていただきます。