気管支喘息の患者さんへ(6)
このように一時的に安静を保つことの必要性は理解できても、通常の仕事や家事からはなかなか逃れられないもので、実際に安静を保つことは難しいのです。このような患者さんにとって、“年末年始”、“ゴールデンウィーク”、“お盆”などの長期休暇は一般的に仕事から解放され安静を保つことができる絶好のチャンスと考えることができます。そこでこの時期を利用した“喘息治療計画”を提案したいのです。
人によっては、“むしろこれらの時期の方がいつもより忙しい”、“ゴールデンウィークはどこかへ行きたい”などと言う人がいるかもしれません。しかし、今年のこれらの期間には、自分の体(喘息の治療)のために何もせず手を抜いてみませんか?そのためには、もちろん家族の方々の理解と協力が必要ですので、ぜひ一度話し合ってみて下さい。もし、ピークフローメーターを毎日記録している患者さんで、これらの時期に家で安静を保つことが約束できる方であれば、経口ステロイドを処方したいと思います。また、ステロイド点滴のために外来通院してもらっても構いません。ただし、この期間は、旅行に行ったり初詣や法事などの行事に参加したりしてはいけません。家でごろごろしていて欲しいのです。主婦の方なら最低限の家事にとどめて欲しいのです(付図.12)。
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