(19)65歳、男性。(その1)

  「気管支喘息」と告げられたのは、9年前と思います。一番の原因は過労と風邪を引いたのが原因だと思います。私は健康には自信がありました。他の人には仕事真面目な性格上、期日までに仕上げますので、皆様方に喜んでいただいたのです。
 毎日毎日働いたので、5月頃風邪を引きました。でもいつもの風邪と違って咳、痰が出て夜眠れなかったり、体がだるいので、仕事用の冷房機を取り付けて頑張りました。9月頃病院に行って、内科外来初日に「先生、私は風邪を引いたのですが診て下さい。」とお願いしました。すると先生は「なに?風邪引いた?」といって、「血圧を計って薬を飲んで休んでいれば良くなるよ。」と言われ帰って来ました。それでも良くはならないし息苦しいのです。
 市内の医院に行って、「先生、息苦しいのですが、診て下さい。」と言いますと、「風邪ぎみで気管支喘息ですね。気管支拡張剤をさしあげますので、1日4回まで、それ以上吸入してはいけませんよ。少し休んで様子をみたらどうですか?」と言われ帰って来ました。でも良くはならないのです。仕事は納めなければならないし、困ってしまいました。
 間もなくして、夜8時頃、ゼーゼー、ヒーヒーと発作が始まりました。体が動く事が出来ません。家内に病院に電話をしてもらい、娘から車で病院に連れていってもらいました。当直の先生に「なんだ、喘息ですね。」と言われ、看護婦さんから吸入をやっていただきました。吸入を15分間してもらい、でも治らないのです。それで看護婦さんが先生を呼んで下さったのです。「患者さん、入院ですね。」と言われ、私は困ってしまいました。仕事の忙しいのが悪かった様でした。発作が起き入院して点滴、12月末に退院、また1月2日早朝5時発作が起きました。しかし娘は正月礼に行っていませんでした。それで親戚の人に頼んで病院に行って、看護婦さんから「またですか?」と言われ、吸入でもとまりませんので、先生から「入院しましょう。」と言われ、2週間入院して良くなりました。その時主治医先生が廻診に来て、「貴方、患者さん達、内科にかかった方は、一生治りませんよ。」と言われてショックでした。医師らしくない人間だと思いました。

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