(4)45歳、男性。(その2)

 どのように発作が起きるのか、薬はどう効くのか、そういったことがある程度わかってきて自分でコントロールできるようになると、それとともに快方に向かった。
 初期の頃からこれらのことがもっと簡単に分かっていると、あれほど重くもならず、長引きもしなかったかもしれない。患者の立場からすると、自己管理できるかどうかが最も重要で、これは発症要因のひとつであると言われている心理的要因の面からしても大事な事ではないか。どんな病気でも、患者が自分で治る気にならないとなかなか治らない。
 そんなわけで、喘息の症状、原因、経過、薬、肺の解剖学など一般的なこと(患者ひとりひとりに固有のことは経験の中で見つけていくとして)について、患者の側から知ることができる本なりシステムなりが有ると良い。現在の日本の医学書は、あまりにもはっきりと医者向けと患者向けに分かれ過ぎているように感じられる。
4.ステロイドの副作用
 特に感じたことはないが、吸入ステロイドの使いはじめノドに刺激感が有って、かえって発作のきっかけになったことがある。舌苔。ステロイドに限定したことではなく吸入全体のことかもしれないし、薬のせいでは無いかもしれないが。
 医師の間でステロイドに対してさまざまな意見がある(大勢はほぼ傾いたようだが)ことは分かるが、上に述べたように患者の立場からは、それがどういうことなのか簡単には分かりにくい。
5.その他
 完全にでは無いにしても、ある程度コントロールできるようになったのは、吸入ステロイド剤の効用なのは確か。
 コントロールできるようになってからは、自己管理できる病気を1つ持っていることの利点(これを理由にして無理を避けたり、断わったりできる事もある)さえ感じられるようになった。
 冬に入ってから仕事の方が忙しくなり、現在疲れがたまりぎみで、なかなか時間が取れず遅くなりましたが、とりあえず思い付いたところを書いてみました。

本人の手紙 主治医のコメントへ 目次へ