(4)61歳、女性。(その2)

 それから3日後、
「皮膚科に行って診察を受けるように。」
と言われた。ところがこの総合病院には週に1度火曜日でないと診察ができないとのことでその日を待った。火曜日になり診察を受けたところ、
「これは大変なことだ。薬害を起こしているからすぐに内科の先生に話して点滴も薬もとめてもらって検査を受けなさい。」
とのこと。すぐ先生の廻診の時にお話ししたら、
「そんなはずない。おまえの体がアレルギー体質に変わったのだから。」
と言われ、このまま点滴も薬も続けられてしまった。1週間後、もう一度皮膚科で診て頂くように言われ、点滴をずるずる引きずりながら下へ降りて行って診て頂いた。先生は私を見るなり、
「何だ、まだ点滴をしていたのか。これはひどい。」
と話されたので、
「どうか先生のほうから主治医の先生にお話をして下さい。」
とお願いしたら、
「カルテに書いてあるのにどうして...。」
と独り言のように話された。もう24時間の点滴は4週間にもなる。心臓のほうもおかしい。苦しくて胸のあたりもむくみでパンパン。先生の廻診の時、
「こんなに苦しくてどうしたらいいのですか?」
と尋ねたところ、その日の夕方になってやっと、
「血液をとって検査をするから。」
と言われた。5日後、廻診の時先生は急にやさしくなって、
「検査の結果、やはり薬があわないのがあるから1本に減らすから。また1週間たったら体全体の検査をはじめるから。」
と言われた。いろいろ検査をした結果、
「心臓が少し悪く、大動脈がボロボロだ。血圧も高いし、胃潰瘍も少し悪い。入院が少し長くなるが心臓の方少し落ち着くまでだから。」
と。私も困って、
「どうすればいいのですか?」
と聞いてみたら、
「死ぬしかないだろうな。」
と笑いながら話す。私も聞き方が悪かったとは思ったが、医師らしくない返事が返ってきて本当にがっかりしてしまった。点滴は1日1本になってから、かゆみもむくみもとれ体は楽になってきた。ところが、また咳が出るようになったので先生に話すと、
「喘息になってもおまえには合う薬がないから、咳や痰が少しぐらいでても、売店からでもカリン入りのあめ玉でも買ってなめてろ。」
と言われてまたがっかり。そのうちヒーヒーとなりだしたので、家へ電話をしてハチミツ入りのカリン漬けを持ってきてもらって何本となく飲んだ。廻診に来ると、
「喘息持ちは咳と痰が出るのは少しぐらい仕方ないなあ。」
と話す。こんなことでは今まで入院して何をしていたのだろうと思ってしまう。
「かえって体をこわすようだね。」
と部屋の皆さんもびっくり。7月〜11月15日まで入院をしていた。とても辛かった。

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