「ぜんそく患者さんからの寄稿集」(初版)有り難く拝読させていただきました。(註:この寄稿集は私の診ている患者さん向けの小冊子として作られたものです。)感想・意見を述べさせていただく立場のものではございませんが、寄稿集に投稿させていただいた一患者として、一言述べさせていただきたく筆を執らせていただきました。先生には身に余るコメント、心暖まる適切なアドバイスを頂き本当にありがとうございました。正直言って寄稿集を拝読後、涙がこぼれました。喘息大発作で苦しかったときのこと、そして死に直面することの恐怖に毎日怯えていたときのことが思い出され、しかしそれが今良好な状態になった実態を寄稿集に取り上げていただいたといううれしさで胸がいっぱいでした。
私にはこの寄稿集を是非読んでもらいたい人が2人おります。その2人とは私が4年前に入院し、ステロイド治療を受けていたときに隣のベッドに入院してきた患者さんとその患者さんの主治医だった先生です。4年前のある日の朝、私はいつものようにステロイドの点滴を受けていたところに隣のベッドの患者さんの主治医の先生がいらして、いろいろと喘息の治療について説明が始まり、必然的に私の耳にも入っておりました。その中でステロイド治療の話があり、「ステロイド治療をすると人間弱くなるのでそんな治療はしません。」というステロイド治療を批判した説明でした。それを聞いたとき私は先生から懇切丁寧にステロイド治療について話を伺っておりましたので不安は微塵もありませんでした。私は今あのときの主治医の先生に16人(註:初版は16人で発行しました)の寄稿文を読んでいただきステロイド治療の有効性について見直してほしいのです。各患者さんの体質・病状・生活環境・精神状態は異なると思いますが、ステロイド治療を受けてこの私のように健常人以上に元気に社会復帰を果たしている患者がいるということを認識していただきたいのです。そしてあのときの患者さんが喘息でまだ苦しんでおられるようでしたら是非ステロイド治療を希望してみては如何でしょうか?大好きな犬を手放すように家はフローリングにしてみては言われていたことが非常に印象に残っております。
喘息管理・治療に関して先生が提唱なさるとおり、“ピークフローとステロイドで十分である”これにつきると私も思います。
まだよくなっていない患者さんが一人でも多くこの寄稿集を読まれ、一日も早く青信号状態を体験していただければと陰ながらお祈りいたします。
ちょっと欲張りですが、先生を信じて、私も一日も早く“薬物に依存しない生活に成功”という題目で寄稿集が投稿できるように努力していきます。
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